【介護経営ドットコム編集部より】
来年度の介護報酬改定に向けた議論が社会保障審議会・介護給付費分科会で進む中、居宅介護支援の要となる「特定事業所加算」の算定要件をめぐって、現場団体から相次いで見直しを求める声が上がっています。
主なポイントは以下の3点です。
①最上位区分「加算Ⅰ」の算定率はわずか1.71%: 厳しい要件から算定できる事業所が限られており、要件緩和を求める意見が委員から出されています。
②要介護1・2の利用者を敬遠する懸念: 日本医師会の委員は、重度者割合の要件が軽度者の受け入れ抑制につながりかねないと指摘しました。
③24時間連絡体制の負担軽減も焦点に: ケアマネジャー個人への負担集中を避けるため、オンコール代行や関連施設での一次受付を認めるといった運用改善が提案されています。
【介護報酬改定】居宅介護支援の特定事業所加算、審議会で重度者割合や24時間体制の要件緩和を求める声
厚生労働省は6月29日、来年度の介護報酬改定に向けた協議を進めている審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で居宅介護支援を取り上げた。
会合では委員から、質の高いケアマネジメントを実践する体制を評価する「特定事業所加算」をめぐり、算定要件の見直しを求める声が相次いだ。
厚労省は居宅介護支援の論点として、「各地域の実情に応じて必要なケアマネジメントの提供体制を確保していく方策」を提示。委員による意見交換では、経営の成否を左右する「特定事業所加算」の算定要件に話が及んだ。
まずは最上位の「加算Ⅰ」。厚労省のデータによると、事業所ベースの算定率は昨年11月の審査分で1.71%にとどまっている。
日本医師会の江澤和彦常任理事も同じ算定要件に言及。「加算Ⅰ」を算定するために要介護1、2の高齢者を敬遠する事業所が増える懸念もあるとして、「見直していく必要がある」と促した。
日本介護支援専門員協会の濵田和則副会長は、24時間の連絡体制の確保を求める「加算Ⅰ」から「加算Ⅲ」の算定要件の緩和を求めた。
ケアマネジャーの負担軽減につなげる観点から、携帯電話などを持って勤務時間外でも対応する運用の改善を要請。
「併設の関連施設でいったん受け付けたり、オンコールの代行事業者による対応を認めたりするなど、働く環境の改善へ向けて緩和の検討を」と呼びかけた。
*出典:介護ニュースJoint