介護事業のM&Aを行うとき、従業員の雇用は継続されるのでしょうか。また、継続してサービスを利用してもらうことはできるのでしょうか。将来も含め、売却を検討している企業からすると気になる要素だと推察されます。今回は、M&Aのあとの従業員の継続雇用を中心に解説いたします。
前回の記事:負債がある赤字企業でも売却はできるのか、買い手はつくものか?
介護事業(者)の買収を検討している企業にとって、M&Aの目的にはたいていの場合、人材や利用者の獲得が含まれています。
事業所運営のノウハウや技術は従業員に帰属していることが多く、買い手が事業を円滑に継続するために、介護事業のM&Aの場面では基本的に従業員の継続雇用が求められます。
もし従業員の離職があれば、サービスの供給力が落ちてしまい、新たな人材の確保をするか、買い手側の従業員でまかなうなどの対応をしないと事業所の継続運営は困難になります。
介護業界における人材確保の難しさが年々増していることも、継続雇用が望まれる傾向を強くしているのではないでしょうか。
M&Aの契約交渉では、売り手側が事前に条件面の整理をしておくことが重要です。 以下、従業員の継続雇用を円滑に行うための具体的な注意点を紹介します。
M&Aのあとの従業員の処遇は、株式譲渡と事業譲渡の場合で異なります。
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