前回は、優れたチームづくりに役立つGRPIというフレームワークをご紹介しました。
今回は、人材を定着させ、円滑な情報共有によってケアの質を高めた結果、関係機関からの信頼を得て売上を高める―という好循環を目指すため、GRPIモデルを構成するそれぞれの要素について詳しく説明します。具体的に状況を改善していくステップを一つずつ考えていきましょう。
まず、最も大切な要素が『目的・目標(Goal)が明確になっている』ということです。
前回、訪問看護ステーションの職員からよく上がる不満の一例として「管理者や経営者は訪問件数を多くすることしか考えておらず、訪問看護として何をしたいのかが分からない」という声を挙げました。この様な不満は『目的・目標(Goal)が不明確さ』に起因していると考えられます。それでは、どうしたら目的・目標(Goal)が不明確では無くなり、こういった不満や不和を防ぐ事ができるのでしょうか。
(つるがやまさこ)合同会社manabico代表。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。看護師、保健師、MBA。大学病院(精神科)、訪問看護、事業会社での人事を経験後、株式会社やさしい手看護部長として訪問看護事業の拡大に寄与。看護師250人超の面談を実施し、看護師採用・看護師研修等の仕組みづくりをする。看護師が働きやすい職場環境作りの支援を目指し合同会社manabicoを立ち上げる。 【合同会社manabico HP】https://manabico.com※プロフィールは記事配信当時の情報です