放課後等デイサービスコンサルタントの松本太一です。療育の現場にあまり関わったことのない方などを対象に、事業参入を検討される前に知っておきたいこと、事業所運営のポイントなどを紹介しております。
今回は、普段からアドバイスする機会が多い、支援員同士の役割分担について取り上げます。
開業前、もしくは直後の事業者様にアドバイスする機会が多いテーマとして「支援員の役割分担の明確化」があります。
開業当初の利用児が少ない状況では、支援員が子どもに一対一でつくことができるので役割分担をする必要性がそれほど意識されません。しかし、定員近くまで子どもが増えた段階で起こりがちなのが、役割分担が不明確であることによって、支援をスムーズに行えないばかりか、コミュニケーションが上手く行かずに支援員同士の不和につながってしまうということです。
子どもが増えてから仕組みを変えるのは大変ですので、開業当初の時間に余裕のあるうちから支援員同士の役割を明確にしておくことが大切です。
私は、支援員の役割について、1人「リーダー」を決めることとその他のメンバーを「サブ」に充てることをお勧めしています。今回はリーダーの役割に焦点を当てて解説していきます。
リーダーの主な役割は以下の通りです。
以前のコラムで、事業所のタイムスケジュールを設定する重要性を説明しました。このタイムスケジュール通りに支援プログラムを進めることが、リーダーの重要な役割の1つです。具体的には、スケジュールにある次の活動が始まる前に「あと5分で◯◯を始めます。準備を始めてください」というイメージで、事業所全体に声掛けをします。
東京学芸大学大学院障害児教育専攻卒業。教育学修士。 大学院在学中は自閉症児療育の「太田ステージ」開発者である太田昌孝医師の指導のもと、東大付属病院や通級指導教室でソーシャル・スキル・トレーニングの実践研究を行う。 卒業後、福祉団体や人材紹介会社で成人発達障害者の就労支援に携わった後、放課後等デイサービスの大手FCチェーンに就職。カードゲームやボードゲームなどを使って、発達障害のある子のコミュニケーション力を高める「アナログゲーム療育」を開発する。 2015年に独立。現在はフリーランスの療育アドバイザーとして、放課後等デイサービス中心に児童発達支援施設、就労移行支援施設、学校など100ヶ所以上を訪問し、実践とコンサルティングを行っている。 「コンサルタント」の詳細はhttps://houday.gameryouiku.com/ 「アナログゲーム療育」の詳細はhttps://www.gameryouiku.com/