医療保険の訪問看護の請求の電子化(オンライン請求)ならびにオンライン資格確認は、2024年6月に開始されます。義務化は同年秋の予定です。 これに併せて、補助金をはじめとしたさまざまな導入支援策も打ち出されています。
現時点で明らかになっていることをまとめました。
*こちらの内容は「カイポケ訪問看護マガジン」の記事を基に一部表現を修正して掲載しています。
医療保険の訪問看護では、24年6月からオンライン請求ならびにオンライン資格確認が導入されます。 (※オンライン請求は6月提供分のサービス以降が対象。参考:個別改定項目について:総1-1|第559回中央社会保険医療協議会総会)
保険証とマイナンバーカードの一体化が行われるタイミングに合わせ、原則義務化は同年の秋に実施される予定です。
なお、オンライン資格確認については、現場負担を軽減するため、2回目以降の訪問時の本人確認は訪問看護ステーションでの再照会が可能となることも明確化されます。
(引用:訪問看護ステーションにおけるオンライン請求・オンライン資格確認の導入に関するオンライン説明会)
オンライン請求・オンライン資格確認ともに、やむを得ない事情がある場合には、期限付きの経過措置が設けられることも決まっています。
「やむを得ない事情」については、オンライン請求とオンライン資格確認それぞれに定められており、以下の画像の内容がそれぞれの説明になります。
(画像引用:オンライン資格確認等について|第558回中央社会保険医療協議会 総会)
ただし、経過措置の適用を受けるには、事前の手続きが必要です。
(オンライン請求・資格確認の概要や手続きの進め方について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。※カイポケ訪問看護マガジンの記事に遷移します)
訪問看護ステーションへのオンライン請求・オンライン資格確認の開始に当たっては、42.9万円を上限に実費の補助も行われます。
この財政支援には、医療におけるICT化を支援する「医療情報化支援基金」が用いられる予定です。
実費補助の対象は以下が想定されています。
厚生労働省は、訪問看護のオンライン請求・オンライン資格確認にかかわる情報や、必要となる手続きの案内を行うため「医療機関等向け総合ポータルサイト」を開設しました。
具体的には制度の利用申請・電子証明の手続きや、補助金申請に関わる案内などが発信される(※)ようです。
※利用申請や電子証明書の発行申請は来年1月予定
また、来年2月以降には、ポータルサイト上でオンライン請求・オンライン資格確認の運用にかかわる接続テストが行えるようになる予定です。
看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。