前回の記事に続き、介護事業所における働き方改革を戦略的に実践するポイントについてお伝えします。第3回目は「両立支援制度と令和3年度助成金」について扱います。
皆様は、「両立支援」という言葉を聞かれた事がありますでしょうか?
労務管理における両立支援とは通常、仕事と家庭の両立、具体的には「仕事と育児」「仕事と介護」「仕事と治療」などの両立を意味します。
少子高齢化に伴う労働力人口の減少、働く方々のニーズの多様化にともない、育児や介護、そして病気の治療や不妊治療と仕事の両立ができる職場環境の整備が重要となっております。
事業運営においては、この部分にどれだけ対応できるかによって、雇用定着や人材獲得等に影響が及びます。
「育児」「介護」「治療」と就労との両立支援については、“できれば対応した方が良い”という部分の他に、事業者が“必ず対応しなければならない”という部分があります。
両立支援に取り組む事業所に活用を検討頂きたいのが、「両立支援等助成金」です。
この助成金は、支援の内容によってコースが分かれており、「出生時両立支援コース」「介護離職防止支援コース」「育児休業等支援コース」については、育児・介護休業法の改正等も相まって「育児休業等制度」や「介護休業等制度」の周知が進んだことから活用される方が多くなられました。育児・介護休業制度の整備は法律で義務づけられている以上、事業所として対応しなければなりません。ぜひご活用を検討頂きたい内容です。
下記にその概要をご紹介します。
株式会社オーバー代表取締役。拓社会保険労務士事務所代表。社会保険労務士、社会福祉士。 社会保険労務士事務所に入所。医療・福祉業界含め数多くの企業を担当。組織づくり、チーム運営、マーケティング、IT 活用、仕事と家庭の両立を軸とした人事労務コンサルティングで好評を得る。 平成28年会社設立。平成29年1月訪問看護ステーションシンプル、同年5月生活支援サービスチョイス、同年9月ライフパートナーワン・スタイル、居宅介護支援事業所ワン・スタイル、平成30年8月ライフサポートイメージ(訪問介護事業)を立ち上げる。