マンパワーに欠ける中小訪問介護事業所がとるべき集客戦略とは~具体的アクションの解説

2023.04.19
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前回に引き続き、訪問介護事業所の集客ノウハウについてお伝えしていきます。

訪問介護事業所の多くは零細・小規模の事業所です。こうした事業所では、大規模事業所(者)のように専任の営業職を雇用する余裕がありません。管理者・サービス提供責任者が時間を割いて集客活動できる環境を作るのも難しいでしょう。むしろ、経営者が管理者・サービス提供責任者などの役割を兼務していることも多いはずです。

零細・小規模事業所が効率の良い集客活動を行うには、「どこの・誰に・何を」アプローチしなければならないのかを把握する必要があります。

「どこの」「誰に」営業アプローチをかけるのか

まず、営業先となる「どこの・誰に」アプローチする必要があるのかを整理してみましょう。

  • 居宅介護支援事業所:介護支援専門員(ケアマネジャー)
  • 地域包括支援センター:相談員(介護支援専門員、社会福祉士)

もしも、自事業所が障害者の方への居宅介護も提供している場合は、相談支援事業所にも積極的に足を運びましょう。障害福祉領域ではヘルパー不足が顕著です。もしも指定居宅介護の指定を受けたばかりであれば、依頼を獲得しやすいと思います。

訪問ルートに定期訪問先を組み込み効率的な営業活動を

次に、「何を」軸に集客のアプローチを図るかについて。これは訪問介護事業所として提供できるサービスの内容になります。前編で紹介したSWOT分析で明らかにした自事業所の強み・セールスポイントを軸に検討してください。

そして、日頃の訪問ルートの合間に立ち寄れる営業先を把握して、定期訪問してください。これが、集客活動の時間を捻出しづらいというハンデを持つ、零細・小規模事業所がとるべき戦略です。経営者や管理者は、自身と従業員の隙間時間を把握しましょう。そして、訪問の合間に立ち寄れそうな営業先を確認します。こうしたアクションによって、新規利用者の獲得や新規取引先の開拓が可能になります。

アナログ営業とデジタル営業の掛け算で効率化を図る

ここで一つ、疑問が生じると思われます。「では商圏内にあっても訪問ルートから外れた営業先にはどうすればアプローチできるのか」これは、利用者都合によるお休みやキャンセルが発生した時に訪問してください。また、FAXや電話を使ってアプローチすれば効率よく自社事業所の営業活動が行えます。

限られた経営資源を最大限に活用し、アナログ営業である定期訪問とデジタル営業のFAX・電話営業をミックスして取り組まれることをお薦めします。

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