厚生労働省は2024年度の介護保険制度の改正に合わせ、既存資源を活用した新しいサービス類型を提案しました。各委員らも大筋で了承しており、訪問介護や通所介護を組み合わせたサービス類型が創設される見通しです。
介護保険部会では、2024年度の介護保険制度改正に向けた提言を年末に取りまとめます。今回の改正の目的には、地域差を考慮した人口・世帯構造の変化への対応があります。この対応策の一つとして、どのように在宅サービスの基盤を整備していくかが論点の一つとなっています。
(【画像】:介護保険部会で示された年末までのスケジュール。第101回介護保険部会(22年11月14日開催)資料より)
これまでの会合では、機能が類似・重複しているサービスの将来的な統合や整理に向けた検討を進めていく方向で合意形成が進んできました。対象となる具体的なサービスとしては、定期巡回・随時対応型訪問介護看護と夜間対応型訪問介護などが挙げられていました。
(*関連記事:在宅系サービスの統合再編に向けた検討進む)
(【画像】第101回介護保険部会資料を編集部で一部加工(赤枠を追加))
11月14日の同部会で、厚労省は新たに具体的な施策を示しました。それが、訪問介護や通所介護など複数の在宅サービスを組み合わせたサービスの創設です。この施策には、特にこれから75歳以上人口が急増する都市部において既存の介護資源を有効活用し、人材不足の中でも旺盛なニーズに応えていく狙いがあります。
訪問と通所を組み合わせたサービスとしては、20年の新型コロナウイルス感染症の流行下に、通所介護事業所が休業した際の特例的な対応として、事業所の職員が利用者宅を訪問してサービス提供をした場合の報酬算定が認められていた前例があります。当時、この特例ルールを使って訪問によるサービス提供を行った事業所は8.4%ありました(20年度老健事業調査)。
厚労省はこのほか、自治体が介護保険事業(支援)計画を策定するにあたって、既存施設や事業所の今後のあり方についても検討を促すことなどを提案しています。
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