介護分野で必要な行政文書の作成や取り扱いにまつわる負担軽減策について、全13回、約3年にわたり検討を重ねてきた介護保険部会の専門委員会が提言をとりまとめました。11月7日にその内容が公表されています。
国が示している標準様式例の使用を2024年度の介護報酬改定に併せて基本ルールとする方針や、指定申請・更新申請・変更届などの手続きを「電子申請・届出システム」上で行うことを原則化し、25年度までにすべての自治体が利用開始するための対応が盛り込まれています。
社会保障審議会・介護保険部会の「介護分野の文書に係る負担軽減に関する専門委員会」ではこれまで、事業所や施設の指定申請に関する様式の一本化や実地(運営)指導の効率化を進めるための施策検討、進捗状況の確認などを進めてきました。
今回厚生労働省から示された取りまとめ案には、22年度に集中的に検討された5項目に沿って今後の負担軽減策の方向性が示されています。
指定申請や報酬請求、実地指導に関連する一部の文書については、国によって標準様式例が示されているものの、各自治体での運用にまで浸透しきっていない状況であることがこれまでに指摘されています。
そこで、今後は
との見解を示しています。
行政に提出する文書の作成や提出、保管などにまつわる介護現場の負担は、これまでも数多く指摘されてきました。しかし、これまでは介護サービス事業者側から国や自治体に対し、簡素化や利便性向上につながる要望を提出する決まりがありませんでした。
理学療法士として回復期病院、リハ特化デイ施設長、訪問リハを経験後フリーライターとして独立。医療福祉、在宅起業、取材記事が得意。正確かつ丁寧な情報を発信します。