10月からの最低賃金の変更に正しく対応していますか?

2022.09.22
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目次
    1.最低賃金制度とは?
    2.最低賃金の計算方法 
    3.最低賃金額が変更されるときに見落としがちなこと

    1.最低賃金制度とは?

    最低賃金制度の目的と分類

     最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低額を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度です。

     この制度を運用することで、事業若しくは職業の種類又は地域に応じて、労働者の賃金の最低額を保障できます。労働条件の改善を通じて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保を促し、国民経済が健全に発展することを目的としています。

     最低賃金には、産業や職種にかかわりなく、各都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に対して適用される地域別最低賃金と特定の産業について設定されている特定(産業別)最低賃金の2種類があります。

     最低賃金額は、いずれも以下のサイトで確認できます。

     地域別最低賃金全国一覧

    最低賃金の周知義務

     事業所は、最低賃金の適用を受ける労働者の範囲、最低賃金額、算入しない賃金及び効力発生日を常時作業場の見えやすい場所に掲示するなどの方法により周知する必要があります。

     とても簡単なことなので必ず実施してください。周知していないときは、30万円以下の罰金の対象となります。

     各都道府県用の周知用の掲示物は、以下のサイトからダウンロードできます。

     最低賃金広報ツール

    最低賃金額未満での労働契約

     例えば最低賃金額未満で労働契約を締結したとしても、最低賃金法の効果によって、最低賃金額で労働契約を締結したことになります。

     このようなケースが判明すれば、過去3年間に遡って、最低賃金額と実際の賃金との差額で未払いとなっている賃金を支払わなければなりません。なお、賃金債権の消滅時効は本来5年間ですが、当分の間は3年間とされています。したがって、いずれは5年間の遡りで差額を支払わないといけなくなると考えておいてください。

    最低賃金を支払っていないときの罰則

     最低賃金を支払っていないときは、最低賃金額との差額を支払うだけではなく罰則もあります。

     罰則は次の通りです。

    ①地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、50万円以下の罰金

    ②特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、30万円以下の罰金

    2.最低賃金の計算方法 

    最低賃金の対象となる賃金と対象とならない賃金

     最低賃金の対象となる賃金は、毎月支払われる基本的な賃金の総額です。ただし、次の賃金は最低賃金額を計算する際には除外して計算されます。

    (1)臨時に支払われる賃金(結婚手当など)

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