居宅介護支援を経営・管理している皆様は、実地指導・監査の準備はお済でしょうか?ここでは、全国各地の自治体が公表している実地指導の指導事例をまとめています。皆様の事業所の所在地やお近くの地域で、どのような指導事例があったのか、その内容を知って実地指導に向けた準備を進めましょう。今回は、東京都町田市の指導事例をご紹介します。
○複数事業者の説明、選定理由の説明を求めることができる文書を交付して説明していない
指定居宅介護支援の提供の開始に際し、あらかじめ利用者に対して、複数の指定居宅サービス事業者等を紹介するよう求めることができること及び居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者等の選定理由の説明を求めることができることについて文書を交付して説明を行っていない場合には、運営基準減算を適用すること。
○1月に1回、利用者の居宅を訪問し、利用者に面接していない
介護支援専門員が1月に1回、利用者の居宅を訪問し、利用者に面接していない場合には、運営基準減算を適用すること。
○モニタリングの結果を記録していない状態が1月以上継続している
介護支援専門員がモニタリングの結果を記録していない状態が1月以上継続している場合には、運営基準減算を適用すること。
○カンファレンスが算定要件を満たしていない
退院・退所加算(Ⅰ)ロ及び(Ⅱ)ロの算定に当たり、情報の提供を受けたカンファレンスが算定要件を満たしていない。
○病院等から情報の提供を受けた上で、居宅サービス計画を作成していない
退院・退所加算の算定に当たり、病院等から情報の提供を受けた上で、居宅サービス計画を作成していない事例があったので是正すること。
ご紹介した事例のように、介護報酬の過誤調整が必要になる場合は、指定された期間の記録を遡って確認することをはじめ、その後の介護報酬の取り下げや再請求に伴う事務負担、会社のキャッシュフローに対する負担など、事業所経営に大きな影響を受けることになります。
ご紹介した事例が、皆様の事業所の自主点検のきっかけや、お役に立てば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
出典元:「2018年度介護保険事業者に対する実地指導報告書」東京都町田市 「2017年度介護保険事業者に対する実地指導報告書」東京都町田市
※本記事は「介護マスト」から移行しており、記事は2020年3月20日掲載のものです。
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