【2024年度診療報酬改定】改定内容・点数が確定―介護・障害とのトリプル改定で連携推進策がポイントに

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中央社会保険医療協議会が改定案について厚生労働相へ答申したことで、2024年6月に実施される診療報酬改定の内容や具体的な点数が確定しました。

介護、障害福祉サービスとの同時改定であることからそれぞれの領域との連携を推進するための改正点が重要な施策に位置付けられています。

改定内容の全体像と介護・福祉領域との連携を推進するための施策についてポイントを概説します。

2024年度診療報酬改定の全体像とポイント

2024年度診療報酬改定では、介護報酬・障害福祉サービス等報酬改定と同様に人材確保のための処遇改善に重きが置かれています。

そのほかの重要な施策は

  • 医療DXの推進
  • ポストコロナの感染症対策推進
  • 介護・障害領域の同時報酬改定における対応
  • 外来医療の機能分化・強化等
  • 医療機能に応じた入院医療の評価
  • 質の高い訪問診療・訪問看護の確保
  • 重点的な分野(緊急性が低い入院のための搬送への評価、小児への対応、精神科地域包括ケア病棟の新設)における対応
  • 医療技術の適切な評価

に整理できます。

【画像】厚生労働省の説明資料より(以下同様)

2024年度診療報酬改定の介護サービスとの連携を促す改定項目

先述の通り、介護・障害福祉サービス等報酬改定と同時期に実施される今回の診療報酬改定では、介護報酬・障害サービスとの連携を促すための見直しが行われるようになります。

介護保険施設との連携を促す2024年度診療報酬改定項目

まず、施設との連携についてです。2024年度介護報酬改定では、介護保険施設などにおいて協力医療機関の要件厳格化や協力医療機関との定期的なカンファレンスの実施を評価する加算の新設などが行われます。

これに対して2024年度診療報酬改定では、

  • 在宅療養支援病院、在宅療養後方支援病院、在宅療養支援診療所、地域包括ケア病棟を有する病院の施設基準に「協力医療機関を担うことが望ましい」ことを明文化
  • 介護保険施設等の入所者の病状が急変した時に、平時からの連携体制を構築している協力医療機関の医師が往診を行った場合の評価(「介護保険施設等連携往診加算」)を新設
  • 介護保険施設等の入所者の病状が急変した時に介護保険施設等と平時からの連携体制を構築している医療機関の医師が診察を実施し、その上で、入院の必要性を判断し入院させた場合の評価(「協力対象施設入所者入院加算」)を新設
  • 医療と介護の両方を必要とする状態の患者が可能な限り施設での生活を継続するために、医療保険で給付できる医療サービスの範囲を以下のとおり見直す(①介護保険施設での対応が困難な医療行為について、医療保険による算定を可能とする、②薬局の薬剤師が介護老人保健施設及び介護医療院に入所する患者に専門的な薬学管理が必要な薬剤の調剤や服薬指導等を行った場合の医療保険と介護保険の給付調整の範囲の見直し

といった対応をとることによって医療機関側からの連携を促します。

なお、最後の介護保険施設や障害者支援施設における医療保険で給付できる医療サービスの範囲についてですが、具体的には

  1. 介護老人保健施設に入所している末期の悪性腫瘍の患者に対する放射線治療の医学管理及び緩和ケアの医学管理に関する費用
  2. 介護老人保健施設に入所している患者に対し、その老健の医師または併設医療機関に所属する医師(以下「当該介護老人保健施設等の医師」という。)以外の医師が、高度な薬学的管理を必要とする薬剤を処方した場合、処方箋の発行にかかる費用
  3. 介護老人保健施設及び介護医療院における重症心不全患者に対する植込型補助人工心臓(非拍動流型)に係る指導管理の費用
  4. 介護老人保健施設及び介護医療院に入所している患者に対し、施設の医師以外の医師が、高度な薬学的管理を必要とする薬剤に係る処方箋を発行した場合に、応需した保険薬局における調剤等にかかる費用
  5. 新興感染症等発生時において、施設に入所している感染症患者に対して医師の処方箋に基づき薬剤師が訪問して薬剤交付・服薬指導した場合

において、医療保険での報酬の算定ができるようになります。

居宅介護支援事業所等との連携を促す2024年度診療報酬改定項目

在宅領域での医療・介護の連携としては、かかりつけ医と介護支援専門員との連携強化が図られます。

具体的には、かかりつけ医の評価をする診療料(「地域包括診療料」等)の算定要件や施設基準が見直され

  • 担当医のサービス担当者会議への参加実績、担当医の地域ケア会議への参加実績または医療機関で介護支援専門員相談の機会(対面若しくは ICT 等)を設けていること
  • 担当医が認知症に係る適切な研修を修了していることが望まれること
  • 市区町村が実施する認知症施策に協力している実績があること
  • 「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえた適切な意思決定支援に係る指針の作成

等が追加されます。

2024年度診療報酬改定の障害福祉サービスとの連携を促す改定項目

障害福祉領域と医療の連携を促すための改正点としては、障害者支援施設において医療保険で給付できる医療サービスの範囲の見直し(拡大)があります。

具体的には、障害者支援施設に入所している末期の悪性腫瘍の患者に対して行う訪問診療の費用が新たに医療保険で算定可能になります。

また、医療ケア児・者に対する入院前支援の評価の新設(事前に自宅等を訪問し、患者の状態や人工呼吸の設定等のケア状態の把握を行った場合に評価)、(退院困難な要因を有している患者の入退院支援を行った場合に算定できる加算(「入退院支援加算」)の算定要件への「特別なコミュニケーション支援を要する者」、「強度行動障害の状態の者」の追加、医療保険の 疾患別リハビリテーションと障害福祉サービスの自立訓練(機能訓練)を同時に実施する場合の、報酬算定のための基準の緩和、就労選択支援事業所への情報提供の評価などが行われます。

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