LIFE(科学的介護情報システム)を巡る新たな動きとして、6月23日から各介護サービス事業所へのフィードバックデータの提供が始まりました。
利用者に関するデータを提出した事業所にフィードバックされるデータの活用は、「科学的介護推進体制加算」(通所系、居住系、多機能サービスおよび施設系サービスが対象)をはじめ、LIFE関連加算の要件です。
LIFEのデータを活用を促す介護報酬上のインセンティブなどは、今後の制度改正でも拡充されていくことが予測されます。実際にダウンロードできる集計データのイメージなど、最新の状況を紹介します。
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今回、提出データのフィードバックとしてLIFEからダウンロードできるのは、5月10日までに「確定」登録された4月利用分の全国の介護事業所の集計値です。データを提出した事業所に対するフィードバックとしてはあくまで暫定版のものとして位置付けられています。
5月10日までにLIFEを通じたデータ提出を完了した介護事業所では、この集計データをエクセル形式でダウンロードすることができます。
なお、厚生労働省は、今回提供している情報について、全国の集計値のみのフィードバックになるため、事業所の利用者や取り組みなどと比較するといった形で可能な範囲で活用するよう促しているほか、各事業所における解析も含めて、今後、順次フィードバック内容を拡充していく予定と説明しています。
初回提供分のフィードバックデータでは、4月の介護報酬改定で新設された加算(「科学的介護推進体制加算」「栄養マネジメント強化加算」「栄養アセスメント加算」「口腔衛生管理加算」(II)「口腔機能向上加算」(II)「個別機能訓練加算」(II)「自立支援促進加算」など)の算定要件として提出が求められるデータ項目ごとの状況などを確認することができます。
例えば、通所介護の場合は、科学的介護推進加算に対応するシートで「ADL」の項目別の登録状況や「口腔・栄養状態」「認知症」の利用者の登録状況などのデータが参照できます。
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