【2022年度IT導入補助金の概要と申請スケジュール】はこちらになります。
2021年度のIT導入補助金の申請が、4月7日からスタートしました。2021年度の介護報酬改定に伴い「科学的介護情報システム(LIFE)」が導入され、介護現場のICT化には、ますます注目が集まっています。2021年度版のIT導入補助金の概要とスケジュールについて、確認しておきましょう。
IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業所を対象に、ITツールの導入経費の一部を補助する制度です。
介護事業での導入事例として、介護保険請求業務や給与計算などのツール(会計業務の効率化)や、利用者の情報をクラウド上で管理できるツール(情報共有・書類作成時間の削減)や、出退勤の登録ができるツール(直行直帰の勤務時間の管理)や、タブレット端末のレンタルなどがあります。
2021年4月7日(水)~ ※終了時期は後日案内
2021年5月14日(金)17:00締切予定 ⇒ 交付決定は6月15日(火)予定
2021年7月中締切予定 ⇒ 交付決定は8月中予定
IT導入補助金の対象は中小企業・小規模事業者で、介護事業の場合は「資本金または出資の総額5000万円以下・従業員100人以下」の事業者が対象です。医療法人、社会福祉法人の場合は「従業員300人以下」となります。
補助対象となる事業者詳細(「IT導入補助金2021」公式ページ)
IT導入補助金には、通常枠A・B類型と、低感染リスク型ビジネス枠C・D類型があり、申請条件や補助対象、補助率などが異なります。2021年度は、D類型が新設されました。
低感染リスク型ビジネス枠C・D類型は、新型コロナウイルス感染症の対策として、業務上での対人接触の機会を減らすような、業務形態の非対面化に取り組む事業者を支援するものです。新設されたD類型は特に、業務の非対面化に加えクラウド対応のツール導入を支援します。
通常枠A・B型との違いとして、補助率が最大2/3に拡充し、タブレット端末などハードウェアのレンタル費も補助対象となっています。
●各類型の詳しい申請要件
IT導入補助金2021 公募要領 通常枠(A・B 類型)
IT導入補助金2021 公募要領 低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D 類型)
①IT導入支援事業者(ITツールを提供している会社等)へ相談
②導入するITツールの選定、見積もり
③申請に必要なアカウント(gBizID)の取得
④申請マイページの作成
⑤交付申請に必要となる情報の作成・提出
⑥交付決定通知を受け取る
⑦ITツールの契約・支払・利用開始
⑧ITツールの契約・支払等をもとに事業実績報告書を作成・提出
⑨IT導入補助金の事務局から補助金額の通知・補助金の振込み
⑩生産性向上等に関する実施効果を報告
IT導入補助金の他に、各都道府県の地域医療介護総合確保基金を活用した、ICTの導入支援もあります。
2021年度の介護報酬改定で「科学的介護情報システム(LIFE)」を活用し科学的介護を進めるために、LIFEへのデータ提出・フィードバックの活用を要件とする新加算や加算区分が多く新設されました。事務作業の負荷を考えると、LIFEを活用するにはICT機器の導入が現実的であることから、2021年度には補助率が引き上げられています。
●2019年度…補助率1/2
●2020年度…補助率は都道府県の裁量により設定
●2021年度…補助率3/4を下限に、都道府県の裁量により設定※一定の要件を満たす場合。それ以外の場合は1/2を下限に設定
一定の要件とは、以下2点を満たす場合をいいます。・LIFEにデータを登録する体制が取れている・標準仕様を活用してサービス提供票(サービス計画・サービス実績)を事業所間や施設内でデータ連携している
一部の都道府県ではすでに申請受付がスタートしています。事業所の所属する都道府県の情報をチェックしておきましょう。
図引用:IT導入補助金2021 公募要領 低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D 類型)より
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