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厚生労働省がまとめた2024年度介護報酬改定のポイント(「基本的な視点」案)が公開されました。これまでの社会保障審議会・介護給付費分科会での議論などを集約し、今後具体的な改定内容を検討する項目などが整理されたもので、「医療介護連携」「リハビリテーション・口腔・栄養の一体的取組の推進」などが取り上げられています。
人材不足への対応についてはテレワークの推進など”働きやすい職場づくり”が前面に出た表現がされています。これを受け、同分科会の会合では処遇改善の実施など人材不足解消に向けてより積極的な姿勢を打ち出すよう委員が求める場面もありました。
10月11日の社会保障審議会・介護給付費分科会で示された「令和6年度介護報酬改定に向けた基本的な視点(案)」は、同分科会におけるこれまでの議論や事業者からのヒアリングを踏まえ、厚労省によってまとめられたものです。
今後検討を進めるテーマとして
が挙げられています。
秋から年末の審議報告に向けた検討は、この内容に沿って行なわれることになります。 記載内容について見ていきましょう。
資料(全4ページ)は大きく以下の2部構成になっています。
1についてはこれまでも示されている内容です。
後半の「基本的な視点」では、上述のテーマの推進について取り組む必要性が記載されています。以下に紹介します。
「基本的な視点」は以下の4つのテーマに整理されています。
まずはじめに同時改定という機会を活かし、医療ニーズが高い方や看取りへの対応を強化する観点から医療と介護の連携をより一層推進することや、感染症や災害への対応力を高めていくこと、虐待防止等の取組の推進を図ることの重要性などについて明記されています 。
また、認知症の対応力向上もさらに取組を進めることとしています。これに関連して、当日の会合では完全義務化が4月に迫った、認知症介護基礎研修の受講状況等も示されています。
こちらでは、「高齢者の自立支援・重度化防止といった介護保険制度の趣旨に沿い、多職種による連携を通じた取組の推進やデータの活用等を行うことが必要」とされています。特にリハビリテーション・口腔・栄養管理のための多職種連携やLIFEの活用を評価・推進するための仕組みが検討されることは確実といえるでしょう。
こちらでは、人材不足・将来の担い手減少への対応や生産性の向上に対応していくための対応方針が記載されています。
個別の施策としては、
今後はこれらを推進するための経済インセンティブの在り方や規制緩和などが検討事項になるでしょう。
ただ、介護給付費分科会で検討が始まった当初、”4つの柱”は、「地域包括ケアシステムの深化・推進」 「自立支援・重度化防止を重視した質の高い介護サービスの推進」「制度の安定性・持続可能性の確保」に加え、「介護人材の確保と介護現場の生産性の向上」 と表現されていました。
主題が”職場づくり”に置き換わっていることに対して、「基本的には人材の不足、マンパワーの不足というところが結局問題」「まず一番強調して見ていく必要があるのでは」といった指摘も出ています。
最後に触れられているのが、制度の安定性・持続可能性の確保についてです。
全世代型社会保障の基本理念に基づいた評価の適正化・重点化のほか、報酬体系の整理・簡素化についてもその必要性が明記されています。
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