2月24日、2021年度高齢者施設等の避難確保に関する第2回検討会が開催され、「要配慮者利用施設における避難確保計画の作成・活用の手引き」の改定に向け、有識者からさまざまな意見が聞かれました。今期に入り、国土交通省と厚生労働省が連携して話し合いを進めており、年度内の公表に向けた最終的な取りまとめが実施されました。
第2回検討会にて議論された改定案の概要と、本会議としての結論をまとめてご紹介いたします。
熊本県を中心に九州や中部地方など日本各地で発生した令和2年7月豪雨を機に、高齢者福祉施設の入居者らの避難確保の方策などに関する検討が厚労省・国交省共同で進められてきました。
昨年12月に開かれた第1回の本検討会では、要配慮者利用施設(社会福祉施設、学校、医療施設、その他の主として防災上の配慮を要する人が利用する施設。)における避難確保計画を作成するためのガイドラインである「要配慮者利用施設における避難確保作成・活用の手引き」の改定内容ついて議論が交わされています。手引きの改定は、要配慮者利用施設における災害時の避難の実効性を高め、避難確保計画の見直しや充実を促すために行われるもので、第2回目の会合では、有識者から前回の意見を踏まえた最終草案が国交省から提示されました。
>参考記事:高齢者施設等の避難確保計画作成の手引き改定案を提示 第1回フォローアップ検討会
2021年度介護報酬改定では、感染症や災害が発生した場合であっても必要な介護サービスが継続的に提供できる体制を構築する観点から、すべての介護サービス事業者を対象にBCP策定が義務付けられました。具体的には、業務継続に向けた計画等の策定、研修の実施、訓練(シミュレーション)の実施等が義務化されています(経過措置期間:3年間)。
理学療法士として回復期病院、リハ特化デイ施設長、訪問リハを経験後フリーライターとして独立。医療福祉、在宅起業、取材記事が得意。正確かつ丁寧な情報を発信します。