1月18日に第199回社保審・介護給付費分科会が開催され、2021年度介護報酬改定の単位数など、改定案の内容が明らかになりました。【訪問リハビリテーション】の介護報酬改定について、単位数や算定要件の詳細を一覧でお知らせします。
●訪問リハビリテーション現行 292単位/回 ⇒ 改定後 307単位/回
●介護予防訪問リハビリテーション現行 292単位/回 ⇒ 改定後 307単位/回
新型コロナウイルス感染症に対応するための特例的な評価として、全てのサービスについて、2021年4月~9月末までの間、基本報酬に0.1%上乗せとなります。
介護予防訪問リハビリテーションについて、長期利用の場合の評価が減算されます。
利用開始日の属する月から12月を超える場合…5単位/回減算(新設)
現行では週6回を限度とする訪問リハについて、退院・退所直後のリハビリテーションの充実を図る観点から、退院・退所日から3月以内は週12回まで算定可能となります。
自立支援・重度化防止に向けた更なる質の高い取組を促す観点から、「リハビリテーションマネジメント加算(以下、リハマネ加算)」について見直しが行われます。
リハマネ加算(Ⅰ) ⇒ 廃止(基本報酬の算定要件へ)リハマネ加算(Ⅱ) ⇒ リハマネ加算(A)イ 180単位/月リハマネ加算(A)ロ 213単位/月(新設)リハマネ加算(Ⅲ) ⇒ リハマネ加算(B)イ 450単位/月リハマネ加算(Ⅳ) ⇒ リハマネ加算(B)ロ 483単位/月
・利用者毎の訪問リハビリテーション計画書等の内容等の情報を厚生労働省に提出し、リハの提供に当たって、当該情報その他リハの適切かつ有効な実施のために必要な情報を活用していること(LIFEへのデータ提出とフィードバックの活用)
・リハビリテーション計画書の項目について、LIFEへデータ提供する場合の必須項目と任意項目を設定する
・リハマネ加算(A)イは現行のリハマネ加算(Ⅱ)と同要件・リハマネ加算(B)イは現行のリハマネ加算(Ⅲ)と同要件・リハマネ加算(B)ロは現行のリハマネ加算(Ⅳ)と同要件
事業所の医師の関与を進める観点から、診療未実施減算※について以下2点の見直しが実施されます。※診療未実施減算…計画書の作成にあたり、事業所医師が診療せずに「適切な研修の修了等」をした事業所外の医師が診療した場合の単位数の減算
現行 20単位/回減算 ⇒ 改定後 50単位/月減算
事業所外の医師に求められる「適切な研修の修了等」に関する適用猶予措置期間の3年間の延長(現行では2021年3月31日まで)
社会参加支援加算について、算定要件が一部見直され、加算名が「移行支援加算」に変更となります(単位数は変更なし)。
・リハビリテーション終了者が指定通所介護等の事業所へ移行するにあたり、当該利用者のリハビリテーション計画書を移行先の事業所へ提供すること
・評価対象期間中にリハビリテーションの提供を終了した日から起算して14日以降44日以内に、リハビリテーション終了者に対して、電話等により、指定通所介護等の実施状況を確認し、記録すること
サービスの質の向上や職員のキャリアアップを推進する観点から、現行の勤続年数要件の区分に加えて、より長い勤続年数で設定した要件による評価区分が新設されます。
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)…6単位/回(新設)サービス提供体制強化加算(Ⅱ)…3単位/回
理学療法士として回復期病院、リハ特化デイ施設長、訪問リハを経験後フリーライターとして独立。医療福祉、在宅起業、取材記事が得意。正確かつ丁寧な情報を発信します。