訪問看護師の育成に悩まれる経営者・管理者の方は多いのではないでしょうか。 訪問看護の仕事は利用者の居宅に訪問し、サービスを提供することが基本となります。そのため、管理者自身が見本となったり、新人スタッフにつきっきりで指導をしたりするのが難しい状況にあります。またワークライフバランスが重要な今日では、業務後に指導するといったことも現実的ではありません。もしも管理者がスタッフの育成に時間を取るとすれば、利用者宅への訪問が終わって、スタッフが事務所に戻ってくる時間を育成に使うのが現実的です。
このような短時間で効果的にスタッフを育成する方法として、今回は1on1ミーティングをご紹介します。
1on1ミーティング(以下、1on1)とは簡単に言うと、「定期的に管理者とスタッフの間で行われる一対一の対話」のことです。この対話の最終目的はスタッフの成長を支援することです。その過程として、管理者はスタッフの仕事の進捗を確認したり、問題解決を支援したりします。
「育成」を目的とした1on1は、古くはインテルの創業者であるアンディ・グローブが著作で紹介しています。近年ではYahooの取り組みが著作として紹介されたことによって、他の企業にも広まっています。
訪問看護ステーションにおいても1on1を導入し、スタッフの育成を進めることは可能です。経営者・管理者の方が効果的に1on1を実施するためのポイントを3つに絞ってご紹介します。
1on1の定義は、「定期的に管理者とスタッフの間で行われる一対一の対話」でした。これを実践してみようと思い立ったとき、以下のような疑問が生じるのではないでしょうか。
以下、ひとつずつ確認していきます。
まず、「定期的」といっても実施頻度はどのくらいがいいのか?その際の時間はどのくらいがいいのか?といった点で悩まれるのではないでしょうか。
(つるがやまさこ)合同会社manabico代表。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。看護師、保健師、MBA。大学病院(精神科)、訪問看護、事業会社での人事を経験後、株式会社やさしい手看護部長として訪問看護事業の拡大に寄与。看護師250人超の面談を実施し、看護師採用・看護師研修等の仕組みづくりをする。看護師が働きやすい職場環境作りの支援を目指し合同会社manabicoを立ち上げる。 【合同会社manabico HP】https://manabico.com※プロフィールは記事配信当時の情報です