介護老人福祉施設(特養)の看取り介護加算 2021年度介護報酬改定の変更ポイント

2021.03.08
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2021年度の介護報酬改定では、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム。以下、特養)の看取り介護加算について、区分の新設や要件の追加があります。2021年3月までの現行の加算と、2021年4月からの改定後の加算を比較して、変更点を確認しておきましょう。

看取り介護加算(特養)とは?

特養において、医師が回復の見込がないと判断した利用者に対して、人生の最期の時までその人らしさを維持できるように、利用者や家族の意思を尊重して、医師、看護師、看護職員が連携を保ちながら看取りをする場合に算定する加算です。

2021年度の介護報酬改定では、中重度者や看取りへの対応の充実を図る観点から、現行の死亡日以前30日前からの算定に加えて、それ以前の期間の対応を評価する区分が新設されます。

2021年報酬改定の変更ポイント

①看取り介護Ⅰ・Ⅱにおいて、死亡日45日前~31日前の対応を評価する区分が新設(72単位/日)

②現行の評価区分、単位数は変更なし

③算定要件に、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取組が追加

④看取りに関する協議の場の参加者として「生活相談員」を明記

【改定前】2021年3月までの看取り介護加算(特養)

単位数

看取り介護加算(Ⅰ)
死亡日30日前~4日前:144単位/日
死亡日 :1,280単位/日

看取り介護加算(Ⅱ)
死亡日30日前~4日前:144単位/日
死亡日前々日、前日:780単位/日
死亡日:1,580単位/日

「看取り介護加算(Ⅰ)」の算定要件等

(施設基準)
・常勤の看護師を1名以上配置し、当該施設の看護職員、または病院・診療所・指定訪問看護ステーションの看護職員との連携により、24時間連絡できる体制を確保していること

・看取りに関する指針を定め、入所の際に、入所者またはその家族等に当該指針の内容を説明し、同意を得ていること

・医師、看護職員、介護職員、ケアマネジャー、その他の職種の者による協議の上、当該施設における看取りの実績等を踏まえ、適宜、看取りに関する指針の見直しを行うこと

・看取りに関する職員研修を行っていること

・看取りを行う際に個室または静養室の利用が可能となるよう配慮すること

(利用者基準)
・ 医師が医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断した者

・ 医師、看護職員、ケアマネジャー等が共同で作成した介護計画について説明を受け、その計画に同意している者

・ 看取りに関する指針に基づき、入所者の状態または家族の求め等に応じて随時、医師等の相互の連携の下、介護記録等入所者に関する記録を活用して行われる介護について説明を受け、同意した上で介護を受けている者

(その他の基準)
・入所者に提供する看取り介護の質を常に向上させていくため、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)のサイクル(PDCAサイクル)により「看取り介護」を実施する体制を構築すること

・看取り介護を実施するにあたり、終末期にたどる経過、施設等において看取りに際して行いうる医療行為の選択肢、医師や医療機関との連携体制などについて、入所者等の理解が得られるよう継続的な説明に努めること

・説明の際には、入所者の理解を助けるため、入所者に関する記録を活用した説明資料を作成し、その写しを提供すること

・入所者またはその家族等の同意を得て、当該入所者の介護に係る計画が作成されていること

「看取り介護加算(Ⅱ)」の算定要件等

・加算Ⅰの算定要件を満たしていること

・「配置医師緊急時対応加算」が取得できる体制であること
※配置医師緊急時対応加算における要件
①入所者に対する緊急時の注意事項や病状等についての情報共有の方法および曜日や時間帯ごとの医師との連絡方法や診察を依頼するタイミングなどについて、配置医師と施設の間で、具体的な取り決めがなされていること
②複数名の配置医師を置いていること、もしくは配置医師と協力医療機関の医師が連携し、施設の求めに応じて24時間対応できる体制を確保していること
③上記の内容につき、届出を行っていること
④看護体制加算(Ⅱ)を算定していること

・入所者の死亡場所が当該施設内であった場合に限り算定できる

【改定後】2021年4月以降の看取り介護加算(特養)

画像

単位数

看取り介護加算(Ⅰ)
死亡日45日前~31日前:72単位/日(新設)
死亡日30日前~4日前:144単位/日
死亡日前々日、前日:680単位/日
死亡日 :1,280単位/日

看取り介護加算(Ⅱ)
死亡日45日前~31日前:72単位/日(新設)
死亡日30日前~4日前:144単位/日
死亡日前々日、前日:780単位/日
死亡日:1,580単位/日

「看取り介護加算(Ⅰ)」の算定要件等

(施設基準)
・常勤の看護師を1名以上配置し、当該施設の看護職員、または病院・診療所・指定訪問看護ステーションの看護職員との連携により、24時間連絡できる体制を確保していること

・看取りに関する指針を定め、入所の際に、入所者またはその家族等に当該指針の内容を説明し、同意を得ていること

・医師、看護職員、介護職員、ケアマネジャー、生活相談員、その他の職種の者による協議の上、当該施設における看取りの実績等を踏まえ、適宜、看取りに関する指針の見直しを行うこと

・看取りに関する職員研修を行っていること

・看取りを行う際に個室または静養室の利用が可能となるよう配慮すること

(利用者基準)
・ 医師が医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断した者

・ 医師、看護職員、ケアマネジャー等が共同で作成した介護計画について説明を受け、その計画に同意している者

・ 看取りに関する指針に基づき、入所者の状態または家族の求め等に応じて随時、医師等の相互の連携の下、介護記録等入所者に関する記録を活用して行われる介護について説明を受け、同意した上で介護を受けている者

(その他の基準)
・入所者に提供する看取り介護の質を常に向上させていくため、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)のサイクル(PDCAサイクル)により「看取り介護」を実施する体制を構築すること

・看取り介護を実施するにあたり、終末期にたどる経過、施設等において看取りに際して行いうる医療行為の選択肢、医師や医療機関との連携体制などについて、入所者等の理解が得られるよう継続的な説明に努めること

・説明の際には、入所者の理解を助けるため、入所者に関する記録を活用した説明資料を作成し、その写しを提供すること

・入所者またはその家族等の同意を得て、当該入所者の介護に係る計画が作成されていること

・「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取組を行うこと(追加要件)

・施設サービス計画の作成にあたり、本人の意思を尊重した医療・ケアの方針決定に対する支援に努めること(追加要件)

「看取り介護加算(Ⅱ)」の算定要件等

・加算Ⅰの算定要件を満たしていること

・「配置医師緊急時対応加算」が取得できる体制であること
※配置医師緊急時対応加算における要件
①入所者に対する緊急時の注意事項や病状等についての情報共有の方法および曜日や時間帯ごとの医師との連絡方法や診察を依頼するタイミングなどについて、配置医師と施設の間で、具体的な取り決めがなされていること
②複数名の配置医師を置いていること、もしくは配置医師と協力医療機関の医師が連携し、施設の求めに応じて24時間対応できる体制を確保していること
③上記の内容につき、届出を行っていること
④看護体制加算(Ⅱ)を算定していること

・入所者の死亡場所が当該施設内であった場合に限り算定できる

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