2021年度の介護報酬改定では、サービス提供体制強化加算において、単位数の変更や区分の新設、算定要件の一部変更がありました。2021年4月からの改定後のサービス提供体制強化加算について、変更点を確認しておきましょう。
サービス提供体制を特に強化して基準を満たし、届出を行った介護事業所に対して算定される加算です。
2021年度の介護報酬改定にて、サービスの質の向上や職員のキャリアアップを一層推進する観点から、新たな最上位評価区分の新設や区分の統合、それに伴う算定要件の一部見直しが行われました。
対象サービス…通所介護、地域密着型通所介護、療養通所介護、認知症対応型通所介護、通所リハ、訪問看護、訪問リハ、訪問入浴介護、夜間対応型訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小多機、看多機、特定施設入居者生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、認知症グループホーム、短期入所生活介護、短期入所療養介護、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、介護療養型医療施設。
①サービス提供体制強化加算(Ⅰ)が新設
②改正前の加算(Ⅰ)イ が「サービス提供体制強化加算(Ⅱ)」へ変更
③改正前の加算(Ⅰ)ロ・加算Ⅱ、加算Ⅲが「サービス提供体制強化加算(Ⅲ)」へ区分統合
④資格・勤続年数の要件、単位数が一部見直し
⑤加算Ⅰ~Ⅲの併算定は不可
通所介護、通所リハビリテーション、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護
サービス提供体制強化加算(Ⅰ):22単位/回(新設)
サービス提供体制強化加算(Ⅱ):18単位/回
サービス提供体制強化加算(Ⅲ):6単位/回
①次のいずれかに適合すること。
・介護職員の総数のうち、 介護福祉士の占める割合70%以上
・介護職員の総数のうち、 勤続10年以上の介護福祉士の占める割合が25%以上
②通所介護費等算定方法に規定する基準のいずれにも該当しないこと(各サービスの該当号数は文末)
①介護職員の総数のうち、 介護福祉士の占める割合50%以上
・介護職員の総数のうち、 介護福祉士の占める割合40%以上
・利用者に直接サービス提供する職員の総数のうち、 勤続7年以上の者の占める割合が30%以上
サービス提供体制強化加算(Ⅲ)イ:48単位/月
サービス提供体制強化加算(Ⅲ)ロ:24単位/月
・通所介護費等算定方法に規定する基準のいずれにも該当しないこと(各サービスの該当号数は文末)
・利用者に直接サービス提供する職員の総数のうち、 勤続3年以上の者の占める割合が30%以上
サービス提供体制強化加算(Ⅰ):6単位/回
サービス提供体制強化加算(Ⅱ):3単位/回
※指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携して指定訪問看護を行っている場合
サービス提供体制強化加算(Ⅰ):50単位/月
サービス提供体制強化加算(Ⅱ):25単位/月
・すべての看護師等に対して、研修計画を作成し、当該計画に従い、研修(外部における研修を含む)を実施または実施を予定していること
・利用者に関する情報、もしくはサービス提供に当たっての留意事項の伝達、または事業所における看護師等の技術指導を目的とした会議を定期的に開催すること
・すべての看護師等に対して、健康診断等を定期的に実施すること
看護師等の総数のうち、 勤続7年以上の者の占める割合が30%以上
看護師等の総数のうち、 勤続3年以上の者の占める割合が30%以上
利用者に直接サービス提供する理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のうち、勤続7年以上の者が1人以上いること
利用者に直接サービス提供する理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のうち、勤続3年以上の者が1人以上いること
サービス提供体制強化加算(Ⅰ):44単位/回(新設)
サービス提供体制強化加算(Ⅱ):36単位/回
サービス提供体制強化加算(Ⅲ):12単位/回
※夜間対応型訪問介護費Ⅰを算定している場合
※夜間対応型訪問介護費Ⅱを算定している場合
サービス提供体制強化加算(Ⅰ):154単位/月(新設)
サービス提供体制強化加算(Ⅱ):126単位/月
サービス提供体制強化加算(Ⅲ):42単位/月
・すべての従業者に対して、研修計画を作成し、当該計画に従い、研修(外部における研修を含む)を実施または実施を予定していること
・利用者に関する情報、もしくはサービス提供に当たっての留意事項の伝達、または事業所における従業者の技術指導を目的とした会議を定期的に開催すること
・すべての従業者に対して、健康診断等を定期的に実施すること
次のいずれかに適合すること。
・介護職員の総数のうち、 介護福祉士の占める割合が60%以上
・介護職員の総数のうち、 介護福祉士の占める割合が40%以上
・介護職員の総数のうち、 介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員基礎研修修了者の占める割合が60%以上
・介護職員の総数のうち、 介護福祉士の占める割合が30%以上
・介護職員の総数のうち、介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員基礎研修修了者の占める割合が50%以上
・従業者の総数のうち、勤続7年以上の者の占める割合が30%以上
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)…750単位/月(新設)
サービス提供体制強化加算(Ⅱ)…640単位/月
サービス提供体制強化加算(Ⅲ)…350単位/月
・訪問介護員等の総数のうち、 介護福祉士の占める割合が60%以上
・訪問介護員等の総数のうち、 勤続10年以上の介護福祉士の占める割合が25%以上
・訪問介護員等の総数のうち、 介護福祉士の占める割合40%以上
・訪問介護員等の総数のうち、 介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員基礎研修修了者の占める割合が60%以上
・訪問介護員等の総数のうち、 介護福祉士の占める割合が30%以上
・訪問介護員等の総数のうち、介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員基礎研修修了者の占める割合が50%以上
・従業者の総数のうち、常勤職員の占める割合が60%以上
A.定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と夜間対応型訪問介護事業所を兼務している職員については、勤務実態、利用者数等に基づき按分するなどの方法により当該職員の常勤換算数を割り振った上で、それぞれについて割合を算出し、加算の算定の可否を判断することが望ましい。
ただし、均等に兼務しているような場合は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と夜間対応型訪問介護事業所で一体的に算出した職員の割合を、両方に用いても差し支えない。
また、実態として定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と夜間対応型訪問介護事業所を兼務している職員を、いずれか一方のみにおいてカウントするなど、勤務実態と乖離した処理を行うことは認められない。
介護老人福祉施設※、地域密着型介護老人福祉施設※、介護老人保健施設※、介護医療院※、介護療養型医療施設※、短期入所生活介護、短期入所療養介護
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)…22単位/日(新設)
サービス提供体制強化加算(Ⅱ)…18単位/日
サービス提供体制強化加算(Ⅲ)…6単位/日
・介護職員の総数のうち、 介護福祉士の占める割合80%以上
・介護職員の総数のうち、 勤続10年以上の介護福祉士の占める割合が35%以上
③提供するサービスの質の向上に資する取組を実施していること(※印のあるサービスのみ)
①介護職員の総数のうち、 介護福祉士の占める割合60%以上
・介護職員の総数のうち、 介護福祉士の占める割合50%以上
・看護師、准看護師、介護職員の総数のうち、常勤職員の占める割合が75%以上
(介護予防)特定施設入居者生活介護※、地域密着型特定施設入居者生活介護※、認知症グループホーム
②提供するサービスの質の向上に資する取組を実施していること(※印のあるサービスのみ)
③通所介護費等算定方法に規定する基準のいずれにも該当しないこと(各サービスの該当号数は文末)
・看護・介護職員の総数のうち、常勤職員の占める割合が75%以上
指定介護予防特定施設入居者生活介護事業者の指定を併せて受け、同一の施設において一体的に運営している場合の、介護職員・看護職員の総数の算定については、各サービスを提供する者の合計数とする。
※短期利用居宅介護費を算定している場合
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)…25単位/日(新設)
サービス提供体制強化加算(Ⅱ)…21単位/日
サービス提供体制強化加算(Ⅲ)…12単位/日
・看護師、準看護師、保健師を除いた従業者の総数のうち、 介護福祉士の占める割合が70%以上
・看護師、準看護師、保健師を除いた従業者の総数のうち、 勤続10年以上の介護福祉士の占める割合が25%以上
・看護師、準看護師、保健師を除いた従業者の総数のうち、 介護福祉士の占める割合が50%以上
・看護師、準看護師、保健師を除いた従業者の総数のうち、 介護福祉士の占める割合が40%以上
※各サービスの該当規定(通所介護費等算定方法)
・通所介護…通所介護費等算定方法第一号
・通所リハビリテーション…通所介護費等算定方法第二号
・地域密着型通所介護…通所介護費等算定方法第五号の二イ及びハ
・認知症対応型通所介護…通所介護費等算定方法第六号
・療養通所介護…通所介護費等算定方法第六号
・介護老人福祉施設…通所介護費等算定方法第十二号
・地域密着型介護老人福祉施設…通所介護費等算定方法第十号
・介護老人保健施設…通所介護費等算定方法第十三号
・介護医療院…通所介護費等算定方法第十五号
・介護療養型医療施設…通所介護費等算定方法第十四号
・短期入所生活介護…通所介護費等算定方法第三号
・短期入所療養介護…通所介護費等算定方法第四号イ又はロ又はハ又はニ
・特定施設入居者生活介護…通所介護費等算定方法第五号
・地域密着型特定施設入居者生活介護…通所介護費等算定方法第九号
・認知症対応型共同生活介護…通所介護費等算定方法第八号
・小多機…通所介護費等算定方法第七号
・看多機…通所介護費等算定方法第十一号
A.介護福祉士の資格を有する者であって、同一法人等※での勤続年数が10年以上の者の割合を要件としたもので、介護福祉士の資格を取得してから10年以上経過していることを求めるものではない。※同一法人等…同一法人のほか、法人の代表者等が同一で、採用や人事異動、研修が一体として行われる等、職員の労務管理を複数法人で一体的に行っている場合も含まれる。
「同一法人等での勤続年数」として、以下は通算できる。・同一法人等における異なるサービスの事業所での勤続年数や異なる雇用形態、職種(直接処遇を行う職種に限る)における勤続年数・事業所の合併又は別法人による事業の承継の場合であって、当該施設・事業所の職員に変更がないなど、事業所が実質的に継続して運営していると認められる場合の勤続年数
介護職員等特定処遇改善加算において、当該事業所における経験・技能のある介護職員の「勤続年数10年の考え方」とは異なることに留意すること。
引用:「令和3年度介護報酬改定における改定事項について」より
理学療法士として回復期病院、リハ特化デイ施設長、訪問リハを経験後フリーライターとして独立。医療福祉、在宅起業、取材記事が得意。正確かつ丁寧な情報を発信します。