訪問看護のニーズが増えていることに伴い、訪問看護ステーションの事業所数も増え続けています。
ケアマネジャーや医療機関から利用に関する問い合わせを受けて「看護師が足りなくて受けられない」、「もっと看護師を採用できたら受け入れ人数を増やせるのに」という状況の訪問看護ステーションは多いのではないでしょうか?
そして、看護師を採用したくてもなかなか上手く採用できずに困っている経営者・管理者の方も多いでしょう。
そのような悩みを抱える経営者の方々に向けて、この記事では、求人媒体の違いや採用コスト、他の事業所との差別化の方法についてご紹介します。
埼玉県訪問看護ステーション協会が令和3年度に実施した「訪問看護ステーションに関するアンケート調査」によると、看護職員の採用につながった方法・媒体は、以下のような結果になっています。
このように、看護師という専門職を採用する特性から、ハローワークよりも有料人材紹介による採用が多いことが分かります。
ここでは、看護職員を採用する際のコストについてご紹介します。
有料人材紹介は、運営会社やサービス内容によって料金に大きな差があります。
厚生労働省が2019年に実施した「医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査」によると、採用1件あたりの職業紹介事業者に支払った手数料額の平均は『91.8万円』、看護師を採用する際の手数料額の賃金に占める割合は『19.1%』となっていました。
紹介手数料が高いと考える経営者は多いという結果も示されていますが、民間の職業紹介事業者を利用する理由として以下のような理由が挙げられています。
求人広告には、WEBサイトやフリーペーパー、求人誌、イベントや合同説明会への参加、新聞折り込みなどの様々な媒体があります。
それぞれの広告費用が1カ月あたりどのくらいかかるのか、おおよその金額をご紹介します。
ハローワークをはじめ、無料で実施することができる求人・募集の方法もありますので見ていきましょう。
※従業員からの紹介は、紹介してくれた従業員に報酬を支払う制度を設けている場合もあります。
採用が上手くいっている訪問看護ステーションは、以下のようなポイントから選ばれているようです。
ですから、他事業所と差別化するためには、「労働条件の改善」、「福利厚生制度の充実」を図り、求人票でアピールすることが重要になってきます。
求人票や求人情報には、以下のような労働条件を掲載します。
福利厚生は、それぞれの会社が福利厚生サービスに加入したり、独自の制度を設けたりして充実させることから、他の事業所と差別化が図りやすいポイントとなります。
多くの応募者は、求人票を見て応募するかどうかの判断をします。そのため、求人票には詳細な情報と職場の魅力やイメージが伝わるような内容を記載することが大切です。
仕事内容について、具体的な書き方のポイントは以下の通りです。
給与や賞与について、具体的な書き方のポイントは以下の通りです。
勤務時間や曜日について、具体的な書き方のポイントは以下の通りです。
待遇や福利厚生について、具体的な書き方のポイントは以下の通りです。
求人票の作成、問い合わせ対応、面接の設定、面接の実施、検討、合否連絡とその後のスケジュール調整など、時間と労力、コストをかけて採用した従業員には、「できるだけ長く働いてもらいたい」と思うのが当たり前です。従業員に定着してもらうためには、職場として定着に向けた取り組みを実施しましょう。
ここまで、訪問看護ステーションにおける看護師の求人媒体や他の事業所との差別化の方法などをご紹介してきましたが、いかがでしたか?
看護師はニーズの高い職業であることから、できるだけ良い条件の募集を行えるように会社の体制を整え、複数の求人媒体を並行して利用して採用活動を行うのが良いでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。