訪問看護ステーションを適切に運営するためには、看護師をはじめとした人員を安定的に確保することが重要なことはご認識いただいていると思います。
そして、認識しているからこそ、実際に看護師の退職が続くと「何か対策をとらないといけない」と感じているのではないでしょうか?
訪問看護ステーションをはじめ、人材の定着に関して課題を感じている場合に指標として使用するのが「離職率」です。
この記事では、離職率の計算方法や離職率を下げるための取り組みなどをご紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
まず初めに、離職率の計算方法をご紹介しますので見ていきましょう。
【離職率の計算式】 1年間の離職者数÷1年間の平均職員数×100=離職率 ※平均職員数は、(年度初めの在籍職員数+年度末の在籍職員数)÷2で求める。
続いては訪問看護ステーションの離職率の平均を見ていきます。
ここでは徳島県が2019年に実施した「看護職員離職者調査結果」に基づき、訪問看護ステーションと病院・診療所の看護職員の離職率を比較してご紹介します。
このように訪問看護ステーションは病院・診療所と比べると離職率が高い傾向にあることが分かります。
訪問看護ステーションの看護職員はどのような理由で退職するのでしょうか。愛知県が2021年に実施した「令和3年度医療機関等看護職員需要調査結果」によると、訪問看護ステーションにおける看護職員の早期退職(採用年度内で退職)した主な理由は以下のようになっています。
また、上記以外にも「結婚」、「妊娠・出産」、「転居」、「進学・研修・留学」等の理由で退職している人もいるという調査結果が示されています。
訪問看護ステーションの離職率を下げるための対策を考えるためには、看護職員が退職を思い留まった理由も把握しましょう。
離職率を下げるためには、以下のような具体的な対策が考えられます。
訪問看護ステーションの離職率や退職理由、離職を防ぐための対策などをご紹介してきました。
それぞれの職員の状況によって離職を考える理由は多様ですが、職場として離職理由の傾向を把握して対策を行うことで、離職を思い留まってくれるケースもあるようです。
ですから、取るべき対策を考えるためにも、今いる職員の意見や不満をキャッチアップする仕組みが大切だと言えるでしょう。
ここでご紹介した内容が、皆様の訪問看護ステーションの経営のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。