【開業・独立・立ち上げ】居宅介護支援事業所(ケアマネ)の開業までの流れ・立ち上げのポイント

2023.01.30
2023.12.18
ホーム開業準備居宅介護支援【開業・独立・立ち…

居宅介護支援事業所の開設・立ち上げのステップや、無料の開業支援サービスについては、下記のページにまとめておりますので、そちらをご覧ください。
リンク:居宅介護支援事業所を開設・立ち上げるには?ケアマネが独立して開業する流れや資金を解説

居宅介護支援の事業所数は減少の傾向にありますが、その地域での「要介護認定者数の増加」、「高齢者の増加」、「高齢化率の上昇」、「居宅介護支援事業所の不足」などの背景から居宅介護支援事業所の開業・起業を考えている方はいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、居宅介護支援事業所の開業を検討している中で、「どれくらいの資金が必要なの?」、「居宅介護支援事業所を経営したら儲かるの?」、「準備は何から始めたらいいの?」といった疑問をお持ちではないでしょうか?

この記事では、居宅介護支援事業所の開業までの流れと必要となる資金、収支差率などをご紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

目次
    居宅介護支援事業所を開業するまでの流れ
    居宅介護支援事業所の開業費用・資金はどれくらい?
    居宅介護支援事業所を開業したら儲かるの?
      居宅介護支援事業所の指定基準とは?
      居宅介護支援の開業準備で困ったら「カイポケ開業支援サービス」がおすすめ
        まとめ

          居宅介護支援事業所を開業するまでの流れ

          居宅介護支援事業所を開業するまでの流れは、おおむね以下のようになっています。

          1. 開業の検討(情報収集・事業計画書の作成など)
          2. 開業準備(法人設立・資金調達・物件契約・備品等の調達など)
          3. 指定申請(申請書類の作成・提出など)
          4. 審査・決定(実地調査・指定通知書到着など)
          5. 開業(営業・サービスの提供など)

          それでは、それぞれの段階で実施することを詳しく見ていきましょう。

          1.開業の検討(情報収集・事業計画書の作成など)

          居宅介護支援事業所は、「どこで(サービス提供地域)」、「どのような状態の利用者様に」、サービスを提供するのかを明確にしましょう。
          その上で、具体的に開業する物件を探し、競合となる居宅介護支援事業所の数などについて調査し、情報を集めます。
          そして、集めた情報を基に、「経営が成り立つのか?」という視点で事業計画書を作成することになります。

          居宅介護支援事業所の事業計画書の書き方とは?

          居宅介護支援事業所で『事業計画書』を作成する主な目的として、事業計画書を作成する目的として、『事業の見通しを立てるため』と『金融機関から融資を受けるため』が挙げられます。

          金融機関から融資を受ける際に提出する事業計画書は、フォーマットが指定されますが、それ以外の目的がある場合は、目的に合わせてカスタマイズして事業計画書を作成することになります。

          居宅介護支援事業所の事業計画書の書き方について、詳しくはこちらの記事をご覧ください

          2.開業準備(法人設立・資金調達・物件契約・備品等の調達・職員採用など)

          居宅介護支援事業所を開設するためには「法人であること」が求められていますので、法人として登記していない場合は、株式会社等の設立登記の手続きを行う必要があります。
          また、事業計画書を作成する際に計算した開業費用について、自己資金や金融機関からの融資による資金調達を行い、その資金で物件の契約時の支払いや備品の購入などを進めます。

          3.指定申請(申請書類の作成・提出など)

          開業予定日に合わせて、居宅介護支援の指定権者(市町村)に指定申請を行うことになります。指定申請では、以下のような指定申請書及び添付書類を作成・準備し、提出します。

          • 指定申請書
          • 居宅介護支援事業所の指定に係る記載事項
          • 申請者の登記簿謄本又は条例等
          • 従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表
          • 介護支援専門員証の写し
          • 主任介護支援専門員研修修了証の写し
          • 事業所の平面図
          • 外観及び内部の様子がわかる写真
          • 運営規程(料金表含む)
          • 利用者からの苦情を処理するために講ずる措置の概要
          • 関係区市町村並びに他の保健医療・福祉サービスの提供主体との連携の内容
          • 誓約書
          • 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書

          ※書類は例示です。実際に必要となる書類は、指定権者にご確認ください。

          4.審査・決定(実地調査・指定通知書到着など)

          提出された指定申請書・添付書類に基づき、指定権者(市町村)による審査と、必要に応じて実地調査が行われ、審査が無事に終わると指定通知書が届きます。

          5.開業(営業・サービスの提供など)

          開業予定日が確定したので、その日に合わせて利用者様を獲得するために地域包括支援センターや医療機関等への営業を行います。
          そして、利用者様との契約を結び、開業日から実際に支援を開始することになります。

          居宅介護支援事業所の開業費用・資金はどれくらい?

          居宅介護支援事業所の開業費用の内訳として、事業所の賃貸契約に係る費用、応接セット、事務用デスク、オフィスチェア、パソコン、コピー機など備品の購入費用などが必要になります。
          また、開業準備期間と運営開始後の人件費やその他の経費の支払いなども含め、おおよその目安として『100万円〜200万円ほど』は見込んでおくのが良いでしょう。

          居宅介護支援事業所の開業時の資金調達方法は?

          居宅介護支援事業所の開業時の資金調達方法としては、『自己資金』と『金融機関からの融資』を組み合わせるケースが多いです。

          居宅介護支援事業所の開業時の初期費用や資金調達方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください

          居宅介護支援事業所を開業したら儲かるの?

          厚生労働省の「令和2年度介護事業経営実態調査」の結果によると、居宅介護支援の平均収支差率は『△1.6%(赤字)』となっています。ただし、あくまで平均値なので、介護支援専門員の人数を増やし、利用者様を獲得し、加算を取得するといった利益が出るための取り組みを実施することで利益を出すことができる事業です。

          【令和2年度介護事業経営実態調査結果】

          • 収支差率:△1.6%
          • 税引き後収支差率:△1.9%
          • 介護料収入:1,125,000円/月
          • 実利用者数:93.7人/月
          • 人件費率:83.6%
          • 介護支援専門員常勤換算数:2.4人

          居宅介護支援事業所の指定基準とは?

          居宅介護支援事業所を開業する際に理解しなければならないルールの一つに指定基準があります。

          居宅介護支援事業所の人員基準とは?

          居宅介護支援の人員基準には、介護支援専門員(ケアマネジャー)や管理者などの最低限配置しなくてはならない職種、資格要件、配置基準などが定められています。

          居宅介護支援の人員基準については、こちらの記事に詳しくまとめていますのでご覧いただけると幸いです。

          居宅介護支援事業所の運営基準とは?

          居宅介護支援の運営基準には、居宅介護支援事業所の業務内容や介護支援専門員の責務、必要な書類などが定められています。

          居宅介護支援の運営基準については、こちらの記事に詳しくまとめていますのでご覧いただけると幸いです。

          居宅介護支援事業所の設備基準とは?

          「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」には、人員に関する基準と運営に関する基準はありますが、他のサービス種別と違い、設備に関する基準はありません。

          その代わりに、運営基準の中に「設備及び備品等」という項目があり、事業者が設置しなければならない設備や備品などが定められています。

          居宅介護支援の開業準備で困ったら「カイポケ開業支援サービス」がおすすめ

          居宅介護支援の開業準備では、事業計画の作成、法人設立、指定申請書類の作成、従業員の採用、利用者獲得のための営業、加算算定のための準備など、やらなくてはいけないことがとても多いです。また、開業に向けた準備を進める中でわからないこと・迷ってしまうこともでてくるでしょう。

          このように開業への不安や疑問がある方は、ぜひ『カイポケの開業支援サービス』のような開業をサポートするサービスを活用しましょう。

          まとめ

          今回は、居宅介護支援事業所の開業までの流れ、開業費用、収支差率などについて説明してきました。
          居宅介護支援事業所を開業・起業するにあたって、やるべきことはとても多く、慣れない書類作成などで苦労することも多いでしょう。開業に向けて「何に注力するべきなのか?」を考え、面倒な書類作成等は開業サポートなどのサービスを活用するのもひとつの手だと思います。
          ここでご紹介した内容が、居宅介護支援事業所の開業、そしてその後の事業所運営のお役に立てば幸いです。
          最後までお読みいただきありがとうございました。

          会員詳細情報を入力すると下記の資料がダウンロードできます
          会員詳細情報を入力すると下記の資料が
          ダウンロードできます
          この資料は会員限定コンテンツです。
          ダウンロードするには、ログインまたは会員登録から会員詳細情報の入力をお願いします。
          ※ログイン後、未入力の場合は「会員詳細情報の入力」ボタンが表示されますのでご入力ください。
          関連記事
          2023.01.30
          【開業・独立・立ち上げ】居宅介護支援事業所(ケアマネ)のホームページを作成するポイント
          #集客・広告
          2023.01.30
          【開業・独立・立ち上げ】居宅介護支援事業所(ケアマネ)の開業時の初期費用と資金調達の流れ
          #資金調達
          2023.01.30
          【開業・独立・立ち上げ】居宅介護支援事業所(ケアマネ)の利用者獲得・営業のポイントとは?
          #集客・広告