次期介護保険制度改正(2023年の介護保険法などの改正)の方向性を巡る論点の中でも、大きな争点となっている「給付と負担の見直し」について、社会保障審議会・介護保険部会の議論が大詰めを迎えています。 要介護1・2の人に対する通所介護・訪問介護を市区町村の事業に移行するかどうかについて、改革の是非を含めた検討を進めるため、厚生労働省は、より詳細についての現状把握が必要だと認識しているようです。
一方で、支払い能力のある高齢者の負担拡大は、具体案の検討が進められようとしています。支払額が2倍になる利用者の範囲が拡大されれば、事業運営にも影響を及ぼす可能性があります。
介護保険部会では、12月末に次期介護保険制度改正に向けた提言をとりまとめます。ここで明文化された内容は、今後提出される介護保険制度に関する法律の改正案や介護報酬改定の方向性に大きな影響を与えることになります。
「給付と負担の見直し」は、今の仕組みを維持したり、さらにサービスを拡充しようとすれば避けられません。しかし、事業や利用者の生活に直結する論点であるため、平行線が続いています。
こうした中、厚労省が一歩踏み込んだ提案をしたのが、65歳以上の高齢者の負担拡大についてです。
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