訪問看護、高齢者住宅などを展開する株式会社PlanB浜中氏の経営哲学

2021.03.30
2021.04.05
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社員教育や研修、福利厚生に課題を感じていた

現在の事業内容を教えてください

三重県にて訪問看護ステーションをはじめ訪問介護、居宅介護支援、ナーシングホームなどを展開しています。 また、昨年2棟目となる24時間看護師常駐のナーシングホーム(サ高住)を立ち上げました。その他、訪問看護の経営コンサルをしており、現在まで14社の立ち上げ支援を行いました。

しらゆりけあ(株式会社PlanB)

これまで介護事業の経営・運営において抱えていた課題は何ですか?

課題は創業時と現在では変わっているので、2つに分けてお伝えします。

まず創業当時の課題は、医療・介護業界のマネジメントで、組織として運営していく難しさでした。訪問看護を開業した当初、医療機関へ普通に営業しにいく感覚で利用者さんを獲得しにいったところ、出入り禁止のような状態になってしまったことがありました。それは当時私に業界の常識がなかったからで、それがゆえに、営業にいくのも苦労した苦い経験があります。また、スタッフの意識も低く、営業にいく必要性を伝えるのにも一苦労しました。

創業から3年目以降の課題は、黒字化していく中で、病院で働いていたナースたちの待遇面でした。もっと具体的に言うと、社員教育や研修、福利厚生の強化の必要性を感じたことです。それは、離職率にも影響し、高い水準になっていたため、取り組まなければいけない課題として優先順位が高くなっていました。

潜在看護師の活用に成功、利用者獲得も情報を聞き出す工夫で順調に増加

課題ついてはどのような取り組みをされていますか?

創業当時の課題への取り組みは、まずは基本を教えることからはじめました。具体的には、1日何件いけば報酬がどれくらいもらえるのか、どこに時間をさいていくか、どのように売り上げがあがっていくのか、数値管理をどうするかなどです。開業当初は、そのあたりの意識や感覚も低かったので、1件の訪問に対して1時間どころか3時間かかっていたこともありました。 数値管理を徹底していき、一人あたりどれだけ訪問いくかという限界訪問数をだすようにしたところ、会社全体の能力が見える化でき、忙しいのか暇なのかがわかるようになりました。

過去には、ほとんどのスタッフはどこからどのようにお金が入ってくるかというお金の流れを知りませんでした。医療法人や株式会社の違いについても同様に知らない人が多い状況だったため、お金の流れなどをランチミーティングなど設定して理解してもらうように努めました。ボランティアなのか営利なのかを懇々と説明していくうちに徐々に理解してもらえるようになったと思います。

それらの意識改革によって、少しずつ考え方も変わっていったように思います。評価についても、過去は時間で仕事をした対価(何時間働いたらいくらもらえるのように)で捉えていた方がいましたが、仕事の評価に対してお金がついてくるというのを伝え、考え方や行動も変わっていったと思います。

3年目以降の課題への取り組みは、スタッフを第一に考えて福利厚生と環境を整えていきました。そのためにオフィスを新築し、市から福利厚生を評価され「男女がいきいきと働き続けられる企業」という表彰もいただきました。オフィスには、40名の研修室があり、外部の講習を招いての研修やオンラインでの勉強会などをしています。その他美肌効果やケガが直りやすいという酸素ルーム(カプセル)を用意しています。女性が多いので酸素ルームは夜勤あけに入ってもらい、リラックスや肌の静養に使ってもらっています。

健康面への配慮もしていて、ランチはビュッフェ形式で無料にしています。ランチでは管理栄養士が考えたメニューで夜食も提供しています。それ以外にも子供たちが遊ぶことができるスペースを設け、学童にいけない子供はそこで宿題ができるようになっています。 それらの取り組みもあってか、現在ではおかげさまで採用に困ったことはありません。

リファラル採用が自然とできてくるようになり、加速させるために社員紹介制度もつくり、紹介が成立して入社して3ヶ月たったら謝礼金もだしています。

採用の取り組みとして特に意識していたことは潜在看護師の活用です。潜在看護師は多いのに環境整備を含めて活用がなかなか難しいのが現実でした。 この取り組みの一環として、創業して1年目でキッズルームをはじめたことがありました。ただ、当時はマンションの一室を借りただけで、保育士がいないとなかなか大変でうまくいきませんでした。今はキッズルームの機能がある階段会議室の壁がガラス張りになっており、子供が遊んでいる様子も見られるようにしているので、問題なく運営できていると思います。

利用者獲得についてもだいぶ改善してきました。具体的な利用者獲得の取り組みは、やみくもに営業にいくのも大事なのですが、相手が何を求めているかをこちらが把握し、確認することがより大切です。

病院であれば、いかに多くの情報を把握しこちらの情報もお伝えさせていただくことが大切です。そのために日ごろからの関係性作りや、雑談などもさせていただきながら信頼関係を構築していきます。また、ご紹介いただいたご利用者様の退院後の生活のことや訪問時の様子などを報告させていただき、そこで必要な情報をお伺いしたり、また新規のご依頼をいただいたりすることもあります。信頼関係が出来てこその情報もあるので、できる限り生の情報をいただけるように努めています。

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