【2024年度介護報酬改定】居宅介護支援に関するQ&A(vol1~11)まとめ

2024.05.08
2024.11.13
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2024年度介護報酬改定について、11月11日時点で厚生労働省からQ&Aが11回に渡って公開されています。

このうち、居宅介護支援に関するものとしては今改定で認められるようになった情報通信機器を活用したモニタリングや、選択制が導入された福祉用具に関する対応についての解釈などが示されています。

例えば、3月15日発出の”第1段”では、テレビ電話装置等のトラブルによってモニタリングが実施できなかった場合は月に1度のモニタリングが免除される「特段の事情」とは認められず、利用者宅への訪問を実施しなければならない旨が明示されています。

また”第5弾”(4月30日発出)では選択制の対象となった福祉用具の中古品の販売の扱いなどが示されています。

目次
    居宅介護支援・介護予防支援に関するQ&A(vol.1【3月15日発出】、vol.3【3月29日発出】、vol.5【4月30日発出】)の内容
    介護予防支援に関するQ&A(vol.1【3月15日発出】、vol.3【3月29日発出】、vol.5【4月30日発出】)の内容
    地域密着型サービス、介護予防支援に関するQ&A(vol.3【3月29日発出】)の内容
    全サービスに共通するQ&A(vol.1、vol.6、vol.7)

    居宅介護支援・介護予防支援に関するQ&A(vol.1【3月15日発出】、vol.3【3月29日発出】、vol.5【4月30日発出】)の内容

    厚生労働省からのQ&Aは以下のページ下部に掲載されています。
    ※厚労省の特設ページ「令和6年度介護報酬改定について」

    居宅介護支援及び介護予防支援に関連する内容を以下に整理します。

    特定福祉用具販売種目の再支給等について (vol.1)

    問98
    特定福祉用具販売の種目は、どのような場合に再支給又は複数個支給できるのか。

    (答)
    居宅介護福祉用具購入費の支給が必要と認める場合については、介護保険法施行規則第70条第2項において「当該既に購入した特定福祉用具又は特定介護予防福祉用具が破損した場合、当該居宅要介護被保険者の介護の必要の程度が著しく高くなった場合その他特別の事情がある場合であって、市町村が当該申請に係る居宅介護福祉用具購入費の支給が必要と認めるときは、この限りでない。」とされており、「その他特別な事情」とは、 利用者の身体状況や生活環境等から必要と認められる場合の再支給のほか、ロフストランドクラッチやスロープのような種目の性質等から複数個の利用が想定される場合も含まれる。

    貸与と販売の選択制における令和6年4月1日以前の利用者について(vol.1)

    問99
    厚生労働大臣が定める特定福祉用具販売に係る特定福祉用具の種目及び厚生労働大臣が定める特定介護予防福祉用具販売に係る特定介護予防福祉用具の種目(平成11年厚生省告示第94 号)第7項~第9項にそれぞれ掲げる「スロープ」「歩行器」「歩行補助つえ」(以下、「選択制の対象福祉用具」という)を施行日以前より貸与している利用者は、施行日以後に特定福祉用具販売を選択することができるのか。

    (答)
    貴見のとおりである。なお、利用者が販売を希望する場合は福祉用具貸与事業者、特定福祉用具販売事業者、居宅介護支援事業者において適切に連携すること。

    問100
    施行日以降より選択制の対象福祉用具の貸与を開始した利用者へのモニタリング時期はいつになるのか。

    (答)
    施行日以後に貸与を開始した利用者に対しては、利用開始時から6月以内に少なくとも1回モニタリングを実施することとしているが、施行日以前の利用者に対しては、利用者ごとに適時適切に実施すること。

    貸与と販売の提案に係る利用者の選択に資する情報提供について(vol.1)

    問101
    福祉用具専門相談員又は介護支援専門員が提供する利用者の選択に当たって必要な情報とはどういったものが考えられるか。

    (答)
    利用者の選択に当たって必要な情報としては、

    • 利用者の身体状況の変化の見通しに関する医師やリハビリテーション専門職等から聴取した意見
    • サービス担当者会議等における多職種による協議の結果を踏まえた生活環境等の変化や福祉用具の利用期間に関する見通し
    • 貸与と販売それぞれの利用者負担額の違い
    • 長期利用が見込まれる場合は販売の方が利用者負担額を抑えられること
    • 短期利用が見込まれる場合は適時適切な福祉用具に交換できる貸与が適していること
    • 国が示している福祉用具の平均的な利用月数(※)等が考えられる。

    ※ 選択制の対象福祉用具の平均的な利用月数(出典:介護保険総合データベース)

    • 固定用スロープ:13.2ヶ月
    • 歩行器 :11.0ヶ月
    • 単点杖 :14.6ヶ月
    • 多点杖 :14.3ヶ月

    担当する介護支援専門員がいない利用者の選択制の対象となる福祉用具の対応について(vol.1)

    問102
    担当する介護支援専門員がいない利用者から福祉用具貸与事業所又は特定福祉用具販売事業所に選択制の対象福祉用具の利用について相談があった場合、どのような対応が考えられるのか。

    (答)
    相談を受けた福祉用具貸与事業所又は特定福祉用具販売事業所は、当該福祉用具は貸与と販売を選択できることを利用者に説明した上で、利用者の選択に必要な情報を収集するために、地域包括支援センター等と連携を図り対応することなどが考えられる。

    貸与と販売の選択に係る情報提供の記録方法について (vol.1)

    問103
    福祉用具専門相談員は、利用者に貸与と販売の選択に資する適切な情報を提供したという事実を何に記録すればよいのか。

    (答)
    福祉用具貸与・販売計画又はモニタリングシート等に記録することが考えられる。

    選択制の対象福祉用具の販売後の取り扱いについて(vol.1)

    問104
    選択制の対象種目の販売後のメンテナンス等に係る費用は利用者が負担するのか。

    (答)
    販売後のメンテナンス等にかかる費用の取扱いについては、利用者と事業所の個別契約に基づき、決定されるものと考えている。

    問105
    スロープは、どのような基準に基づいて「福祉用具貸与」、「特定福祉用具販売」、「住宅改修」に区別し給付すればよいのか。

    (答)
    取り付けに際し、工事を伴う場合は住宅改修とし、工事を伴わない場合は福祉用具貸与又は特定福祉用具販売とする。

    テレビ電話装置等を活用したモニタリングについて(vol.1)

    問106
    テレビ電話装置等を活用したモニタリングについて、訪問介護員が訪問している間に、テレビ電話装置等の準備をすることは可能か。

    (答)
    訪問介護の提供に支障が生じない範囲で、例えば ICT機器のOn/Off 等の協力などを行うことは差し支えないが、具体的な実施方法や連携方法等は、あらかじめ指定居宅介護支援事業所と訪問介護事業所とで調整すること。

    また、協力・連携の範囲について、利用者の要望や目的によっては、適切ではない場合等もあると考えられるため、その必要性等については、状況に応じて判断する必要がある。

    問107
    居宅サービス計画又は介護予防サービス計画(以下「居宅サービス計画等」という。)を作成後、初回のモニタリングについてもテレビ電話装置等を活用して行うことは可能か。

    (答)
    要件を満たしていれば可能であるが、居宅サービス計画等の実施状況を適切に把握する観点から、初回のモニタリングは利用者の居宅を訪問して行い、その結果を踏まえた上で、テレビ電話装置等を活用したモニタリングが可能かどうかを検討することが望ましい。

    問108
    情報連携シートの項目はすべて記載する必要があるか。

    (答)
    テレビ電話装置等を活用したモニタリングのみでは収集できない情報について、居宅サービス事業者等に情報収集を依頼する項目のみを記載すればよい。

    問109

    サービス事業所に情報収集を依頼するにあたり、情報連携シートではなく、民間の介護ソフト・アプリの記録機能を活用する方法は認められるか。

    (答)
    情報連携シートは様式例であるため、必ずしもこの様式に限定されないが、介護ソフト・アプリの記録機能を活用する場合においても、情報連携シートの項目と照らし、指定居宅介護支援事業者と居宅サービス事業者等の連携に必要な情報が得られるかを確認すること。

    問110
    利用者に特段の事情がある場合には1月に1回(介護予防支援の場合は3月に1回)のモニタリングを行わなくてもよいが、利用者が使用するテレビ電話装置等のトラブルによりモニタリングが実施できなかった場合は特段の事情に該当するか。

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