10月から始まる新たなケアプランの検証の仕組みについて、28日に具体的な運用の枠組みが示されました。自治体などによるケアプランの点検・検証の対象となる居宅介護支援事業所の基準は、「区分支給限度額の7割以上」かつ「利用サービスのうち、訪問介護の割合が6割以上」であることを厚生労働省が説明しています。
2021年度介護報酬改定では、「区分支給限度基準額の利用割合が高く、かつ、訪問介護が利用サービスの大部分を占める居宅サービス計画を作成する居宅介護支援事業所を事業所単位で抽出するなどの点検・検証の仕組みを導入する」仕組みが導入されることが決定していました。
2021年度介護報酬改定における改定事項について厚労省の説明資料より(編集部で一部加工)
厚生労働省は、新たな仕組みを導入する趣旨について、利用者の意向や状態像に合った訪問介護の提供を推進するためのものとしています。
この仕組みが導入された背景として、2018年度介護報酬改定改定では介護保険サービス利用者の自立支援や、サービス付き高齢者向け住宅事業者などによる過度な利用者の”囲い込み”の是正を促すため、一定以上の回数(全国平均利用回数+2標準偏差)以上の回数の訪問介護(生活援助中心)を位置付けるケアプランを作成したケアマネジャーは市町村への届出が義務付けられていました。
しかしその後、このルールが導入されたことによって、「生活援助が身体介護に振り替えられているのではないか」「 要介護度別に一律の基準(回数)を当てはめることが適切か」などといった指摘がなされてきたことなどから、今回の運用が取り入れられることになりました。9月までは本運用の周知期間とされており、10月1日から居宅介護支援事業所の運営に関するルールを定める改正省令が適用されます。
第202回社会保障審議会介護給付費分科会資料(21年7月28日)より抜粋
28日に開かれた社会保障審議会・介護給付費分科会で厚労省は、新たにケアプランの点検・検証の対象となる居宅介護支援事業所の範囲について説明しました。
厚労省の試算によると、「区分支給限度基準額の利用割合が7割以上」かつ「利用サービスのうちの6割以上」に当てはまるのは、全国の居宅支援事業所のうち3%ほどとなる見込みです。これに当てはまる居宅介護支援事業所は、市区町村からの要請に応じてケアプランの届出などの対応をする必要があります。
なお、省令改正に基づく基準についてはパブリックコメントが募集されており、締め切りは8月18日までとなっています。
介護経営ドットコムの記事を制作・配信している編集部です。日々、介護事業所を経営する皆さんに役立つ情報を収集し、発信しています。