2021年度の介護報酬改定では、通所介護(デイサービス)等の個別機能訓練加算について、単位数の変更や区分の新設があります。2021年3月までの現行の加算と、2021年4月からの改定後の加算を比較して、変更点を確認しておきましょう。
通所介護・地域密着型通所介護において、機能訓練指導員を配置し、利用者に対して個別機能訓練計画書を作成、その計画に基づき機能訓練を実施し、効果や実施方法を評価する取組により算定できる加算です。
2021年度の介護報酬改定では、より利用者の自立支援等に資する機能訓練の提供を促進する観点から、評価区分の新設や単位数の見直しが行われます。
①「個別機能訓練加算(Ⅰ)」が「個別機能訓練加算(Ⅰ)イ」に名称変更し、46単位/日から56単位/日に単位数アップ
②「個別機能訓練加算(Ⅱ)」が「個別機能訓練加算(Ⅰ)ロ」に名称変更し、56単位/日から85単位/日に単位数アップ
③「個別機能訓練加算(Ⅱ)」20単位/月が新設
④加算Ⅰイ・ロの併算定は不可
⑤加算Ⅱは加算Ⅰに上乗せして算定
個別機能訓練加算(Ⅰ):46単位/日
個別機能訓練加算(Ⅱ):56単位/日
・サービス提供時間を通じて、常勤専従の機能訓練指導員を1以上配置すること
・個別機能訓練計画の作成、実施において利用者の自立支援等に資する複数の種類の機能訓練の項目を準備し、利用者の心身の状況に応じた機能訓練を適切に行っていること
・機能訓練指導員、看護職員、介護職員、生活相談員、その他の職種が共同して、利用者ごとに個別機能訓練計画を作成し、計画に基づき機能訓練を実施し、評価を行っていること
・機能訓練指導員等が利用者の居宅を訪問した上で個別機能訓練計画を作成し、その後3月に1回以上利用者の居宅を訪問した上で、利用者・ご家族へ個別機能訓練計画の内容を説明し、個別機能訓練計画の見直し等を行い、記録していること
・機能訓練指導員を中心に実施(機能訓練指導員の管理のもとで別の従事者が実施した場合でも算定可能)
・人数制限、回数の規定はなし
・プログラム提供時間に、専従の機能訓練指導員を1名以上配置すること
・機能訓練指導員、看護職員、介護職員、生活相談員、その他の職種が共同して、利用者ごとに心身の状況を重視した個別機能訓練計画を作成していること
・個別機能訓練計画に基づき、利用者の生活機能向上を目的とする機能訓練の項目を準備し、機能訓練指導員が機能訓練を提供し、評価を行っていること
・5人程度以下の小集団に対し、機能訓練指導員が直接実施すること
・概ね週1回以上の実施回数であること
個別機能訓練加算(Ⅰ)イ:56単位/日
個別機能訓練加算(Ⅰ)ロ:85単位/日
個別機能訓練加算(Ⅱ):20単位/月(新設)
①ニーズ把握・情報収集
事業所の機能訓練指導員等が、利用者の居宅を訪問し、ニーズを把握するとともに、居宅での生活状況を確認する。
②機能訓練指導員の配置
専従の機能訓練指導員を1名以上配置(配置時間の定めなし)
※人員欠如減算・定員超過減算を算定している場合は、個別機能訓練加算を算定しない
※運営基準上配置を求めている機能訓練指導員により満たすこととして差し支えない
③計画作成
居宅訪問で把握したニーズと居宅での生活状況を参考に、多職種共同でアセスメントを行い、個別機能訓練計画を作成する。
④機能訓練項目
利用者の心身の状況に応じて、身体機能及び生活機能の向上を目的とする機能訓練項目を柔軟に設定。訓練項目は複数種類準備し、その選択に当たっては利用者の生活意欲が増進されるよう利用者を援助する。
⑤訓練の対象者
5人程度以下の小集団または個別
⑥訓練の実施者
機能訓練指導員が直接指導(介護職員等が訓練の補助を行うことは妨げない)
⑦進捗状況の評価
3か月に1回以上実施し、利用者の居宅を訪問したうえで、居宅での生活状況を確認するとともに、当該利用者またはその家族に対して個別機能訓練計画の進捗状況等を説明し、必要に応じて個別機能訓練計画の見直し等を行う。
個別機能訓練加算(Ⅰ)イの①・③・④・⑤・⑥・⑦に加えて、以下の要件を満たすこと。
・サービス提供時間帯を通じて、専従の機能訓練指導員を1名以上配置
※運営基準上配置を求めている機能訓練指導員に加えて専従で1名以上配置
「個別機能訓練(Ⅰ)」の算定要件等に加えて、下記の要件を満たすこと。
・個別機能訓練計画等の内容を厚生労働省に提出し、フィードバックを受けていること(CHASEへのデータ提出とフィードバックの活用)
・加算Ⅰに上乗せして算定
理学療法士として回復期病院、リハ特化デイ施設長、訪問リハを経験後フリーライターとして独立。医療福祉、在宅起業、取材記事が得意。正確かつ丁寧な情報を発信します。