一時的に人員基準・運営基準等を満たせなくなる場合

2020.11.30
2020.11.30
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新型コロナウイルス感染症に伴う事情により、一時的に人員基準・運営基準等を満たせなくなる場合のQ&Aについてご紹介します。自治体によって「柔軟な対応」の詳細が異なる場合がありますので、該当になる場合は自治体へ問い合わせて確認しましょう。

●該当サービス

各サービス共通

●通知資料

新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて第3報・第4報・第6報・第10報・第11報・第14報・第15報・第16報・第17報

Q&A 第3報問1

Q.新型コロナウイルス感染症に伴い学校が休校等になることにより、一時的に人員基準等を満たせなくなる場合、介護報酬の減額を行わない等の柔軟な取扱いは可能か。

A.可能である。

Q&A 第3報問7

Q.認知症介護実践者等養成事業の実施について(平成18年3月31日老発第0331010号厚生労働省老健局長通知)に規定される(介護予防)認知症対応型通所介護事業所の管理者、(介護予防)小規模多機能型居宅介護事業所及び看護小規模多機能型居宅介護事業所の代表者・管理者・介護支援専門員並びに(介護予防)認知症対応型共同生活介護事業所の代表者・管理者・計画作成担当者が修了することを義務づけられている各種研修の開催について、新型コロナウイルス感染症への対応として、延期する措置を行ってもよいか。

また、この場合、受講できなかったことにより、新たに指定を受け事業所を開設する場合を除き、人員基準違反・欠如減算としない取扱いとして差し支えないか。

A.貴見のとおり。なお、新たに指定を受け開設する事業所については、利用者への影響等を勘案し、必要に応じて、特定の者のみを対象に研修を実施するなど代替措置等を検討いただきたい。なお、原則として、延期後直近に開催される研修を受講する必要がある。

※「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第6報)」により、第3報問7は削除されました

Q&A 第4報問2

Q.(第4報の)問1の取扱いが可能である場合、事業所におけるサービス提供と居宅への訪問によるサービス提供を組み合わせて実施することにより、人員基準が満たされなくなる場合も考えられるが、そのような場合であっても、減算を適用しなくとも差し支えないか。

A.差し支えない。

Q&A 第4報問7

Q.通所介護等の利用が出来なくなった発熱等の症状のある利用者に対する訪問介護の提供増加や職員の発熱等により、人員基準上の必要な資格を持った人員が確保出来ない場合、基準違反となるのか。

A.基本的には、介護支援専門員が調整のうえ、有資格者を派遣する事のできる訪問介護事業所からサービス提供されることが望ましいが、令和2年2月17日付事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて」別添1(7)で示しているとおり、指定等基準を満たすことが出来なくなった場合であっても、それが一時的なものであり、かつ利用者の処遇に配慮したものであれば、柔軟な対応をして差し支えないものであり、その際、訪問介護員の資格のない者であっても、他の事業所等で高齢者へのサービス提供に従事した事がある者であり、利用者へのサービス提供に支障がないと認められる者であれば、訪問介護員として従事することとして差し支えない。

Q&A 第6報問6

Q.認知症介護実践者等養成事業の実施について(平成18年3月31日老発第0331010号厚生労働省老健局長通知)に規定される(介護予防)認知症対応型通所介護事業所の管理者、(介護予防)小規模多機能型居宅介護事業所及び看護小規模多機能型居宅介護事業所の代表者・管理者・介護支援専門員並びに(介護予防)認知症対応型共同生活介護事業所の代表者・管理者・計画作成担当者が修了することを義務づけられている各種研修の開催について、新型コロナウイルス感染症への対応として、延期する措置を行ってもよいか。また、この場合、受講できなかったことにより、人員基準違反・欠如減算としない取扱いとして差し支えないか。

A.貴見のとおり。なお、原則として、延期後直近に開催される研修を受講する必要がある。また、新たに指定を受け開設する事業所については、利用者に対して適切なサービスが提供されると指定権者である市町村が認めた場合に限られる。

※「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第3報)」(令和2年2月28日厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室ほか連名事務連絡)問7は削除する。

Q&A 第10報問3

Q.「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第4報)」(令和2年3月6日付厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室ほか事務連絡)の問7において、「通所介護等の利用が出来なくなった発熱等の症状のある利用者に対する訪問介護の提供増加や職員の発熱等により、人員基準上の必要な資格を持った人員が確保出来ない場合」には、「訪問介護員の資格のない者であっても、他の事業所等で高齢者へのサービス提供に従事した事がある者であり、利用者へのサービス提供に支障がないと認められる者であれば、訪問介護員として従事することとして差し支えない」としているところであるが、この場合に限定されるのか。

A.問の場合に限らず、個別の事情を勘案し、新型コロナウイルス感染症の影響により一時的に訪問介護員の資格を持った人を確保出来ないと判断できる場合であれば、幅広く認められる。

Q&A 第11報問3

Q.通所系サービス事業所において、利用者の自主的な利用控えがあった場合に、定員を超過しない範囲で、当該利用者分の枠に、他の休業している同一サービス事業所の利用者を受け入れることは可能か。

A.事業所を変更する利用者の居宅サービス計画を変更した場合は、当該利用者を受け入れることは可能である。居宅サービス計画の変更に係る同意については、最終的には文書による必要があるが、サービス提供までに説明を行い、同意を得ていれば、文書はサービス提供後に得ることとしても差し支えない。

なお、「社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点について(その2)」(令和2年4月7日厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室ほか事務連絡)に十分配慮の上、利用者を受け入れる事業所の運営規程に定められている利用定員を超えて利用者を受け入れる場合であっても、新型コロナウイルス感染症の影響によりやむを得ないと認められるときは、「厚生労働大臣が定める利用者等の数の基準及び看護職員等の員数の基準並びに通所介護費等の算定方法」(平成12年厚生労働省告示第27号)第1号に定める減算を適用しない等の柔軟な取扱が可能である。

Q&A 第11報問4

Q.特定事業所加算(Ⅰ)を算定している居宅介護支援事業所が、今般の新型コロナウイルス感染症の影響で体制縮小等を行った他事業所の利用者を引継いだ場合、算定要件の「算定日が属する月の利用者の総数のうち、要介護状態区分が要介護3、要介護4又は要介護5である者の占める割合が 100分の 40 以上であること」の計算において、「地域包括支援センターから支援が困難な事例を紹介された場合」と同様、引継いだ利用者は例外的に割合計算の対象外として取り扱うこととして差し支えないか。

A.差し支えない。

Q&A 第14報問2

Q.介護支援専門員実務研修の実習の取扱いは、「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第4報)」(令和2年3月6日付厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室ほか連名事務連絡)の問12において、実習にあたっては、アセスメントからモニタリングまで一連のケアマネジメントプロセスを経験することが適当であるが、その目的や内容について、当該通知及びガイドラインに沿っていれば、具体的な実施方法については、例えば、実習の実施にあたって、特定事業所加算算定事業所での受入ではなく代替事業所で行うことや、実習期間を短縮するなど、都道府県で柔軟に判断することで差し支えないとする旨が示されているが、特定事業所加算の「介護支援専門員実務研修における科目「ケアマネジメントの基礎技術に関する実習」等に協力又は協力体制を確保していること」の要件について、今般の新型コロナウイルス感染症を踏まえた場合の取扱い如何。

A.当該要件の「介護支援専門員実務研修における科目「ケアマネジメントの基礎技術に関する実習」等に協力又は協力体制を確保していること」については、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成12年3月1日老企第36号厚生省老人保健福祉局企画課長通知)第3の11(2)⑩において、「協力及び協力体制とは、現に研修における実習等の受入が行われていることに限らず、受入が可能な体制が整っていることをいう。」と示しており、必ずしも実習受入の実績を求めているわけではないため、実習を受入れなかったとしても、ただちに加算の要件から外れるわけではない。

その上で、今般の新型コロナウイルス感染症を踏まえた場合の取扱いとして、例えば、「感染状況が落ち着いた段階で、実習受入を再開することを確約する」、「実習を受け入れない期間も、都道府県の連絡などに対して、実習関係の業務を担当する職員を明示し確保する」等のいずれかを満たしていれば、当該加算の要件を満たしていることとして取扱って差し支えない。

Q&A 第15報

Q.居宅介護支援の特定事業所集中減算の取扱いは、「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて」(令和2年2月17日付厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室ほか連名事務連絡)の別添2(10)③において、被災地において、ケアプラン上のサービスを位置付ける上で、訪問介護事業所の閉鎖などにより、やむを得ず一時的に特定の事業所にサービスが集中せざるを得ない場合、減算を適用しない取扱いが可能である旨が示されているが、今般の新型コロナウイルス感染症に係る影響により、例えば、ケアプラン上に位置付けられた介護サービス事業所によるサービス内容が休止又は変更されたり、当該事業所の利用に対して利用者からの懸念があること等により、利用者のサービス変更を行う必要があったりすることで、やむを得ず一時的に特定の事業所にサービスが集中せざるを得ない場合についても減算を適用しない取扱いが可能か。

A.可能である。

なお、上記の例示によらず、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、柔軟に取り扱うこととして差し支えない。

Q&A 第16報問1

Q.ユニットリーダー研修については、「新型コロナウイルス感染症に係るユニットリーダー研修の取扱について」(令和2年2月28日付厚生労働省老健局高齢者支援課事務連絡)(別添1)において、実地研修の延期・中止、当該年度に実施できない実地研修については、来年度、指定された実地研修施設において研修を受講できるものとして取り扱うことを検討するよう通知されている。新型コロナウイルス感染症の影響により実地研修の中止・延期が継続している中において、人員基準上のユニットリーダー研修実地研修未修了者の人員基準上の取扱い如何。

A.ユニットリーダー研修については、今般の新型コロナウイルス感染症への対応により、例年どおり実地研修が実施できない期間が生じていることから、特例措置として、当面の間、講義・演習を受講済みであって実地研修は未修了の者について、実地研修が可能となった際は速やかに受講することを条件に、人員基準上、暫定的にユニットリーダー研修修了者として取り扱って差し支えないものとする。

Q&A 第16報問2

Q.ユニットリーダー研修及びユニットケア施設管理者研修については、「「ユニットケア施設管理者研修」及び「ユニットリーダー研修」の実施について」(平成29年6月1日老高発0601第3号厚生労働省老健局高齢者支援課長通知)(別添2)によりカリキュラムが示されているところであるが、新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえた対応如何。

A.ユニットリーダー研修及びユニットケア施設管理者研修の講義・演習部分については、令和2年度第一次補正予算において通信教材を作成しているところであり、これを活用するなどオンライン化を図ることが望ましい。なお、通信教材については、別途DVD媒体で10月下旬頃に郵送する予定であることを申し添える。

社会福祉施設等における面会も含めた感染拡大防止のための留意点については、「社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点について(その2)(一部改正)」(令和2年10月15日付厚生労働省健康局結核感染症課ほか連名事務連絡)(別添3)においてお示ししたところであるが、ユニットリーダー研修における実地研修の実施については、地域の感染状況等を踏まえ、各自治体において委託先と協議の上実施の可否を検討し、委託先及び実地研修施設へ方針等を周知すること。

なお、ユニットリーダー研修及びユニットケア施設管理者研修をオンライン以外で実施するに当たっては、
・研修受講者が発熱、のどの痛み、倦怠感、嗅覚・味覚障害等の症状を有する場合は受講を断ること
・研修中のマスク着用、研修前後の手指消毒を求めること
・ 研修に使用する机、椅子、ドアノブ等の清掃及び消毒を行うこと
・人と人との距離をとること(Social distancing: 社会的距離)
・定期的に換気を行うこと
などの適切な感染防止対策を講じること。また、研修目的及びカリキュラム内容に沿っていれば、具体的な実施方法については、各自治体において柔軟に判断することで差し支えない。

Q&A 第17報

Q.介護保険施設等において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う入院患者増加に対応するため、感染流行時に自治体の要請等に基づき、新型コロナウイルス感染症患者受け入れ医療機関(受け入れ予定の医療機関を含む)から退院患者を受け入れた場合は、人員基準等の柔軟な取扱いが可能か。

A.可能である。例えば、定員超過減算を適用しない、また指定等基準、基本サービス費及び加算に係る施設基準について、当面の間、受け入れた入所(居)者を除いて算出することができる。

なお、(介護予防)短期入所生活介護、(介護予防)短期入所療養介護、(看護)小規模多機能型居宅介護、地域密着型介護福祉施設入所者生活介護、(介護予防)特定施設入居者生活介護(地域密着型含む)、(介護予防)認知症対応型共同生活介護においても同様である。

※本記事は「介護マスト」から移行しており、記事は2020年3月24日掲載のものです。