訪問看護ステーションの管理者や経営者にとって一番避けたいことは何か尋ねると、スタッフの離職という意見は必ず出てくるのではないかと思います。
全国の訪問看護師の離職率を調査したデータはありませんが、例えば神奈川県が2021年10月に実施した「令和2(2020)年度 看護職員就業実態調査結果(訪問看護ステーション)」によれば、神奈川県の訪問看護ステーションにおける看護師の離職率は18.5%となっています。
離職率を下げ、安定したサービスを提供していくためにも、そして事業所の経営を安定させるためにもスタッフのリテンション(人材の維持・確保)は訪問看護ステーションの管理者・経営者にとって最も大切な仕事の一つです。
リテンションを行うために管理者は、スタッフの仕事に対するモチベーションを高め、活き活きと仕事に向かってもらわなくてはなりません。
ではどうすればスタッフのモチベーションを高めることができるのでしょうか。
モチベーションについては多くの研究が行われており、様々な知見が蓄積されています。その中でも現場の管理者の方に扱いやすい理論として、モチベーション理論の古典であるハーズバーグの二要因理論をご紹介します。
とてもシンプルな理論で、この記事をお読みになった後からすぐに使うことができます。
(つるがやまさこ)合同会社manabico代表。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。看護師、保健師、MBA。大学病院(精神科)、訪問看護、事業会社での人事を経験後、株式会社やさしい手看護部長として訪問看護事業の拡大に寄与。看護師250人超の面談を実施し、看護師採用・看護師研修等の仕組みづくりをする。看護師が働きやすい職場環境作りの支援を目指し合同会社manabicoを立ち上げる。 【合同会社manabico HP】https://manabico.com※プロフィールは記事配信当時の情報です