訪問介護をはじめ訪問看護などを展開するNPO法人はなうた鷲尾氏の経営哲学

ホーム ニュース 介護 訪問介護をはじめ訪問看護などを展開するNPO法人はなうた鷲尾氏の経営哲学

他事業との相乗効果が見込めるため経営を継承する形で理事長に就任

現在の事業内容を教えてください

北海道に障害も含む訪問介護を7事業所、放課後等デイが2事業所、就労支援、訪問看護、居宅介護支援の12の事業所を展開しています。

介護事業を経営しようと思ったきっかけは何ですか?

3年程前にNPOの前理事長とあって話をしているときに、経営を継承したいと打診があったことがきっかけです。現在もですが、介護事業所をシステム面からサポートする北日本ケアサポートの代表をしており、その事業にもいかせると思い、理事長が役員として残っていただけることを条件に引き受けました。

また、介護事業を経営しているからこそ、システム販売の説得力も高まると思ったのも理由の1つです。

引き継いだ当初は現場との軋轢に苦戦、採用も課題だった

これまで介護事業の経営・運営において抱えていた課題は何ですか?

大きく2つありました。

1つめは、経営を引き継いだ当初、ヘルパー資格ももっていないので現場を知らないのではないかとなり、現場の方に受け入れられていなかったことです。はじめは誰?という感じでした。

2つめは、採用に苦戦していたことです。

募集をだしても人がまったく集まらないので、候補者を選べない状況で、迷っても採用せざるをえない状況でした。採用の件はすぐにはなかなか改善されないと思いますが、大きな課題として残っています。

人事専任担当を配置し緻密な設計を強化、新卒採用にも注力

課題についてはどのような取り組みをされていますか?

まず現場に受け入れられていなかった課題については、数値をあげたり、事業所を拡大したりしたことで、待遇も改善ができ、徐々に解消されていきました。

職場環境の考え方についても伝わっていき、信頼関係も築けていったのではないかと考えています。

職場環境の考え方とは、NPO法人の理念でもある「スタッフも利用者さんもはなうたを歌えるように」ということです。 具体的には、仮に利用者さんに問題があれば、断ることもできるようにしています。働くスタッフがストレスを抱えて悩むようならば、無理をせずに働けるように配慮しています。

採用についての取り組みは、小さい規模ながら人事専任担当を配置することです。人事の専任をつけることで、例えば媒体選定やお金のかけ方、表現方法、費用対効果などを緻密に設計し、改善していこうと考えています。むしろ、採用に苦戦する中で人事が重要なのに兼務ではどうしても設計があらくなるので、専任にして注力していかないと人が集まらないと思っています。

また、新卒採用に力をいれていきます。新卒といっても、福祉の専門学校などは介護系の大手が入りこんでいて難易度が高いので、そこではなくて資格をもっていない人を介護に連れてくるようなことを考えています。 介護とは直接関係のない普通の高校生や専門学校を狙っていきます。 そこならば競争が少ないので、採用できるチャンスがあると思っています。

求められていることを徹底的に調べ、ブランドとして具現化することが重要

経営におけるこだわり、大事にしていることは何ですか?

好きなことだけでなく求められることをやっていきます。

介護業界にはこういう介護をやりたいという思いが強い方が多い印象がありますが、求められていることを徹底的に調べることが重要だと考えています。 そして、それを具現化するブランディングが必要だと思っています。

そのために、当社でもイメージを形作っていくための会議を開催し、各サービスを横断的に表現するロゴやブランドイメージを誰がどのように発信していくかを話したりしています。

その先には、具現化したブランドをホームページに反映していこうというような話をしています。ホームページは採用にも活用できるので、この会社でいかに働けるかのイメージやメッセージが伝えられれば良いと思っています。

変化はする前提でいかに変化に対応できるかが大事

コロナ後の世界と生き残るために重要だと思うことは何ですか?

10年先は見えないし、予測は難しいと考えています。だから、変化はするという前提にたち、その変化に対応できる会社になっていくしかないと思っています。

そういう意味では、フレキシブルに動けるように、テナントもすべて賃貸ですし、変化にたえられるように意識していますね。

ICTについても活用していかなければいけないのですが、使うのは人間なので、あまりできていないし、難しい部分もあります。今の50代、60代はICT活用に慣れていないので、ICT活用をしろというのがむしろ酷です。 だから、その世代に無理強いをするのでなく、平均年齢を下げていくことで、対応できるようにしたいですね。 ICT活用は、30代などだと抵抗感がなくスムーズに使えるので。

今後の方向性はどのように考えていますか?

在宅に特化してまずは北海道で拡大していきたいですね。

そして、今後5年で100事業所をだす計画を立てています。また、重度の流れがあり、今後も進んでいくので 重度者対応を強化していきます。認知症も中・重度者向けに展開し、みんながやらない領域をやっていきます。さらに、居宅介護支援を10ヶ所展開していき、在宅に特化したケアマネ事業所を作っていきたいと考えています。

関連記事
介護経営ドットコム編集部
2025.01.22
【告知】対職員・家族のトラブルを回避!介護現場のリーダー向けセミナー東京・大阪・福岡で開催
#人材採用/定着 #サービス共通 #リスク管理
介護経営ドットコム編集部
2025.01.22
【2025年4・5月算定分】介護職員等処遇改善加算の「計画書」提出期限は4月15日まで
#人材採用/定着 #サービス共通
介護経営ドットコム編集部
2025.01.14
2025年度から導入予定の介護職員等処遇改善加算の算定要件を緩和―2月の申請受付から適用【ニュース解説】
#サービス共通 #介護給付費分科会 #要件緩和