居宅介護支援事業所の運営にとって、利用者様を確保することが売上の安定につながってきます。
利用者様が減ってしまった場合に、「新規の利用者はどうやって増やせばいいの?」や「地域包括支援センターに営業する際のコツはあるの?」といった疑問が浮かぶかもしれません。
この記事では、居宅介護支援事業所の経営者・管理者の皆様に向けて、ケアマネジャーが利用者獲得するための方法やポイント、営業する際の注意点などについて解説していきます。
はじめに、居宅介護支援事業所の売上や利用者数の全国平均を確認しておきましょう。厚生労働省の「令和4年度介護事業経営概況調査(案)」によると、
となっています。
居宅介護支援事業の利用者獲得では、事業所の強みや特色を把握し、地域包括支援センターや病院などの営業先に的確に伝えることが大切です。
それでは、利用者様を獲得する方法について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
まずは、ご自身の事業所の強みや特色を把握し、言語化します。他の事業所と差別化できそうな点が強み・特色となります。
以下のような具体例が考えられます。
強みや特色を把握したら、それらを営業先にアピールするために、パンフレットなどのツールを作成します。パンフレットには、以下のような内容を盛り込むと良いでしょう。
ご自身の事業所の強みや特色をアピールできるツールの準備ができたら、営業先を以下のようにリストアップし、定期的に営業を行いましょう。
営業先は、
などになります。
また、営業方法は、
営業を行う際は、担当者と受け入れできる利用者数を伝えるように心掛けましょう。
開設してから間もない事業所の場合は、地域包括支援センターや病院に営業を行っても、なかなか利用者獲得につながらないと感じていませんか。
ここからは、ケアマネジャーが利用者様を獲得するためのコツ・ポイントを紹介していきます。
利用者様のサービスに対する満足度が高いと、利用者様の横のつながり(家族・友人・知り合いなど)や地域のネットワークを通じた口コミによって、新たな利用者様の獲得につながる可能性があります。
そのため、利用者様やご家族の満足度を高めることは大切です。
地域包括支援センターが開催する研修や事例検討会などに定期的に参加し、積極的にコミュニケーションをとることで、地域包括支援センターの職員との信頼関係を構築しましょう。
その結果、利用者様の紹介につながるパターンもあるようです。
地域にはどのような介護サービス事業所や医療機関があるのか把握し、連携できるような関係性を作っていきましょう。
連携先を増やすことは、利用者様一人ひとりの状況にあった適切なケアマネジメントを提供できるというアピールポイントにもなります。
ケアマネジャーが営業に行く機会が多い地域包括支援センターは、市町村または委託を受けた社会福祉法人やNPO法人などが運営しています。
委託を受けることのできる事業者は「包括的支援事業を適切、公正、中立かつ効率的に実施することができる法人」とされており、利益収受が禁止されています。
そのため、ケアマネジャーが地域包括支援センターへ営業を行う際は、手土産を渡すなどの利益収受に当たる行動をしないように注意しましょう。
ここまで、ケアマネジャーが新規利用者を獲得するための方法やポイント、営業する際の注意点などについて述べてきましたが、いかがでしたでしょうか。
もし現在、利用者様の獲得に苦慮している場合、ご自身の事業所における強みを把握し、適切に営業先に伝える方法を考えてみましょう。また、地域包括支援センターや地域のサービス事業所、医療機関等と積極的に関係性を構築することも大切になってきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。