ケアマネが利用者獲得する方法とは?営業する際のポイント

2023.05.09
2023.05.09
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居宅介護支援事業所の運営にとって、利用者様を確保することが売上の安定につながってきます。

利用者様が減ってしまった場合に、「新規の利用者はどうやって増やせばいいの?」や「地域包括支援センターに営業する際のコツはあるの?」といった疑問が浮かぶかもしれません。

この記事では、居宅介護支援事業所の経営者・管理者の皆様に向けて、ケアマネジャーが利用者獲得するための方法やポイント、営業する際の注意点などについて解説していきます。

目次
    居宅介護支援事業所の平均売上と利用者数
      ケアマネジャーが新規利用者を獲得する方法とは?
      ケアマネジャーが利用者獲得するためのコツ・ポイントとは?
      ケアマネジャーが営業する際の注意点とは?
        まとめ

          居宅介護支援事業所の平均売上と利用者数

          はじめに、居宅介護支援事業所の売上や利用者数の全国平均を確認しておきましょう。厚生労働省の「令和4年度介護事業経営概況調査(案)」によると、

          • 居宅介護支援の1ヵ月あたりの平均収入・・・125万6,000円
          • 介護支援専門員(常勤換算)1人あたりの平均実利用者数・・・42.7人
          • 実利用者数1人あたりの平均収入(単価)・・・1万2,747円

          となっています。

          ケアマネジャーが新規利用者を獲得する方法とは?

          居宅介護支援事業の利用者獲得では、事業所の強みや特色を把握し、地域包括支援センターや病院などの営業先に的確に伝えることが大切です。

          それでは、利用者様を獲得する方法について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

          他事業所と差別化できるように強み・特色を把握する

          まずは、ご自身の事業所の強みや特色を把握し、言語化します。他の事業所と差別化できそうな点が強み・特色となります。

          以下のような具体例が考えられます。

          • ケアマネジメントの経験年数が長いベテランのケアマネジャーがいる。
          • 主任介護支援専門員の資格を取得しているケアマネジャーが多数いる。
          • 困難事例を多く受け入れてきた実績がある。
          • 一人ひとりの利用者様の状況に合わせられるよう、多種多様な介護サービス事業所とのつながりがある。
          • 特定事業所加算を算定しており、24時間365日の連絡体制を構築している。
          • ターミナルケアに関する知識や経験が豊富なケアマネジャーがいる。

          事業所の強み・特色をアピールするためのツールを準備する

          強みや特色を把握したら、それらを営業先にアピールするために、パンフレットなどのツールを作成します。パンフレットには、以下のような内容を盛り込むと良いでしょう。

          • 事業所のケアマネジャーの強み(今まで対応した困難事例など)や仕事に対する思い。
          • ケアマネジメントの結果、利用者様の生活がどのように改善したのかわかる事例。
          • (ターミナルケアマネジメントを実施している場合)利用者様の症状緩和や心理面への支援、ご家族への支援など、終末期にある利用者様のケアマネジメントをするにあたって行っていること。

          営業先をリストアップし、定期的に営業を行う

          ご自身の事業所の強みや特色をアピールできるツールの準備ができたら、営業先を以下のようにリストアップし、定期的に営業を行いましょう。

          事業所名 担当者名 電話番号 連絡方法
          A地域包括支援センター 山田花子 00-1234-567 メールを優先
          B病院 田中太郎 88-9123-456 電話/FAX
          C病院 佐藤一郎 77-8912-345 電話/メール

          営業先は、

          • 地域包括支援センター
          • 医療機関

          などになります。

          また、営業方法は、

          • 電話
          • FAX
          • 訪問
          • メール

          などになります。

          営業を行う際は、担当者と受け入れできる利用者数を伝えるように心掛けましょう。

          ケアマネジャーが利用者獲得するためのコツ・ポイントとは?

          開設してから間もない事業所の場合は、地域包括支援センターや病院に営業を行っても、なかなか利用者獲得につながらないと感じていませんか。

          ここからは、ケアマネジャーが利用者様を獲得するためのコツ・ポイントを紹介していきます。

          利用者様の満足度を高める

          利用者様のサービスに対する満足度が高いと、利用者様の横のつながり(家族・友人・知り合いなど)や地域のネットワークを通じた口コミによって、新たな利用者様の獲得につながる可能性があります。

          そのため、利用者様やご家族の満足度を高めることは大切です。

          地域包括支援センターと信頼関係を構築する

          地域包括支援センターが開催する研修や事例検討会などに定期的に参加し、積極的にコミュニケーションをとることで、地域包括支援センターの職員との信頼関係を構築しましょう。

          その結果、利用者様の紹介につながるパターンもあるようです。

          地域の介護サービス事業所や医療機関などの連携先を増やす

          地域にはどのような介護サービス事業所や医療機関があるのか把握し、連携できるような関係性を作っていきましょう。

          連携先を増やすことは、利用者様一人ひとりの状況にあった適切なケアマネジメントを提供できるというアピールポイントにもなります。

          ケアマネジャーが営業する際の注意点とは?

          ケアマネジャーが営業に行く機会が多い地域包括支援センターは、市町村または委託を受けた社会福祉法人やNPO法人などが運営しています。

          委託を受けることのできる事業者は「包括的支援事業を適切、公正、中立かつ効率的に実施することができる法人」とされており、利益収受が禁止されています。

          そのため、ケアマネジャーが地域包括支援センターへ営業を行う際は、手土産を渡すなどの利益収受に当たる行動をしないように注意しましょう。

          まとめ

          ここまで、ケアマネジャーが新規利用者を獲得するための方法やポイント、営業する際の注意点などについて述べてきましたが、いかがでしたでしょうか。

          もし現在、利用者様の獲得に苦慮している場合、ご自身の事業所における強みを把握し、適切に営業先に伝える方法を考えてみましょう。また、地域包括支援センターや地域のサービス事業所、医療機関等と積極的に関係性を構築することも大切になってきます。

          最後までお読みいただきありがとうございました。

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