訪問看護事業を経営している皆様は、感染症の予防や対策に細心の注意を払っていることと思います。
新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症のまん延が危惧される中、「事業所の感染対策はこのままで大丈夫なの?」といった不安がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような悩みをお持ちの皆様に向けて、この記事では、2022年12月時点で公表されている感染症予防の対策や感染が発生時の対応などをご紹介しています。
感染症とは、病気の原因となるようなウイルスや細菌などが体の中に入り、熱が出たり下痢になったり、具合が悪くなることを指します。感染症には、様々な種類がありますが、具体的に訪問看護事業所で対策すべき感染症の病原体について例をご紹介します。
【感染症の例】
など
感染対策には、「感染源の排除」、「感染経路の遮断」、「宿主(人間)の抵抗力の向上」という3つの重要なポイントがあります。
感染源を排除するためには、手洗いや手指消毒の徹底、適切な個人用感染防護具の使用、エプロンやガウンの適切な着脱、汚染物の片づけ等が必要です。また、感染経路を遮断するためには、手指消毒やテーブル・ベッドなどの環境消毒、マスクの使用などが必要です。
以上のような基本を押さえたうえで、訪問看護ステーションで感染症のまん延を防止するためには、どのような対応が推奨されているのかを見ていきましょう。
ここでは、公益財団法人日本訪問看護財団の「新型コロナウイルス感染症自宅療養者への訪問看護マニュアル」の内容についてご紹介します。
訪問看護事業所が行う事前準備として、以下のようなポイントが挙げられています。
訪問に関して以下のようなポイントが挙げられています。
【訪問セットの内容】
一般社団法人全国訪問看護事業協会は、「新型コロナウイルス感染症対策 訪問看護ステーションで取り組みましょう」という冊子の中で、事前の対策として、スタッフと事業所の新型コロナウイルスに対する方針を話し合うことの重要性を示しています。
それでは、一般社団法人全国訪問看護事業協会の「新型コロナウイルス感染症対策 訪問看護ステーションで取り組みましょう(冊子)」の内容についてご紹介します。
ここでは、厚生労働省の「介護現場における(施設系 通所系 訪問系サービスなど)感染対策の手引き」の内容についてご紹介します。
感染防止のために、管理者は日頃から以下のような取組みを行うことが重要だとされています。
感染症の予防のために、以下の対応を職員全員で取り組むことが重要だとされています。
最後に、新型コロナウイルス感染症等に関する、訪問看護ステーションの相談窓口や支援についてご紹介します。
公益財団法人日本看護協会は、新型コロナウイルス感染症に関する看護職の相談窓口を設置しています。
「感染管理」や「労務関連(働き方)」についてはチャットボットで、メンタルヘルスについてはメールや電話を用いた個別相談の窓口で相談をすることができます。
リンク:日本看護協会の相談窓口
公益財団法人日本訪問看護財団は、訪問看護を提供する際の疑問や質問に答える相談窓口を設置しています。
電話やFAX、相談専用フォームから相談をすることができます。
リンク:日本訪問看護財団の相談窓口
一般社団法人全国訪問看護事業協会は、訪問看護相談室を設置しています。
新型コロナウイルスに関する悩みなどをメールにて相談することができます。
リンク:全国訪問看護事業協会の相談窓口
ここまで、訪問看護事業所の感染症予防・感染拡大を防ぐための方法など、厚生労働省や各団体が公表している情報をお伝えしてきました。
日頃からの感染症対策を確実に実施することもとても重要ですが、このように公開されているマニュアル・情報を参考にしながら、事業所のマニュアルを定期的に見直すことも必要になっています。
この記事でご紹介した内容が、皆様の事業運営のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。