デイサービスの業務改善に取り組みたいと考えている経営者の方々は多いのではないでしょうか。
そして、「そもそも業務改善って何に取り組めばいいの?」や「どうすれば効果的な業務改善ができるの?」といった疑問がでてくるかもしれません。
そのような疑問をお持ちの経営者・管理者の皆様に向けて、この記事では、デイサービスの業務改善・効率化の取り組みとツールについてご紹介していきます。
独立行政法人福祉医療機構の「2021年度(令和3年度)通所介護の経営状況」レポートを見ると、通所介護で赤字事業所の割合が近年増加傾向にあることが分かります。
これには様々な要因が考えられていますが、その中でも黒字の事業所と赤字の事業所の違いとして『人件費率』が取り上げられています。
そして、この人件費率を適切なパーセンテージにするためには、『売上の増加』と『適正な人員配置』への取り組みが必要であり、そのために業務改善や業務効率化を図る必要があります。
ここで、業務効率化と業務改善の言葉の違いについて確認しましょう。
業務改善とは、「業務時間に対しての成果の割合を向上させること」を言います。
一方、業務効率化とは、「業務に対しての時間や費用を削減し、効率的に行うこと」を言います。
デイサービスの業務改善・業務効率化のために、具体的にどのような取り組みが推奨されているのでしょうか。
厚生労働省の「介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン 改訂版」では、生産性向上のための7つの取り組みが紹介されています。それぞれ詳しく見ていきましょう。
5Sの視点で安全な介護環境と働きやすい職場を整備することで、必要なものを探す手間などがなくなり、常に作業に取り掛かることができる状態になります。
【5Sの視点とは】
3Mを削減するために、業務の現状を「見える化」し、業務の手順や役割分担を再検討します。
【3Mとは】
職員の経験値、知識を可視化・標準化することで、事業所全体のサービスレベルの底上げや熟練度の向上を目指すことができます。
手順書には、単なる業務マニュアルだけではなく、職員に共通認識を持ってもらうために理念やビジョンなども記載すると良いとされています。
介護記録などの帳票の項目を見直し、項目や帳票自体の重複を削減することで、二度手間を防ぐことができます。
複数の帳票に分散している情報を統合するなどして、必要に応じて新しい帳票を作成します。
介護ソフトやタブレットなどのICTなどを用いることで、転記作業の削減や、一斉同時配信による報告申し送りの効率化をすることができます。
また、インカムを活用して情報共有のタイムラグの解消を図ることも効果的です。
OJT(On the Job Training)は人材育成において有効な手段の一つですが、事業所全体で業務の手順やケアの質を一定に保つためには、OJTの標準的な手順を決めることが大事です。
【OJTを行う際のポイント】
理念・行動指針を日常的に全職員へ周知徹底することで、どの職員でも均質化した対応ができるとともに、不測の事態が発生しても焦らずに理念・行動指針に基づいた行動ができるようになります。
職員へ理念・行動指針を浸透させるには、以下のような方法が考えられます。
デイサービスで事務作業や情報共有の効率化などといった業務改善・効率化を進めるにあたり、役立つICTツールをご紹介します。
【業務改善のためのICTツール】
介護保険請求ソフトや介護記録ソフトは、様々な機能と連動していることで更なる業務効率化を期待できます。
ですから、これから業務効率化を考えて介護ソフトやシステムの導入を検討している場合は、利用者情報の一元的な管理ができ、日々の介護記録、介護報酬請求・利用者負担金請求、入金管理、会計ソフトといった機能が連動・利用できるソフトを導入するのが良いでしょう。
このような機能を揃えた介護ソフトはいくつかありますが、その中でも特に『経営支援機能が充実している介護ソフト:カイポケ』をおススメしています!
「業務改善のために介護ソフトを導入したい!」と考えている方は、ぜひこちらからお問い合わせください。
ここまで、デイサービスの業務改善・業務効率化の取り組みや役立つツールについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
デイサービスの業務改善・業務効率化を進めるためには、業務の現状を見える化した上で、役割・業務分担を検討し、ソフトや機器を導入していくことが良いでしょう。
ここでご紹介した内容が、皆様の事業所の業務改善・業務効率化を考えるためのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。