訪問介護事業所の開業準備を進めている皆様は、開設予定日に合わせて利用者様を獲得すべく、営業活動を実施または検討しているのではないでしょうか?
そのような状況で、「訪問介護事業所の営業はどこに行けばいいの?」、「営業には何を持っていけばいいの?」、「開設予定日のどれくらい前から営業を始めるのがいいの?」といった疑問をお持ちではないでしょうか?
この記事では、訪問介護の利用者獲得のための営業について基本的なポイントをご紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
訪問介護事業所の利用者獲得のためには、事業所のコンセプト・強みを明確にして、営業戦略を考えましょう。 コンセプトは、「どこで」、「どのような目的をもって」、「どのような状態の利用者様に」、「どのようなサービスを」提供する事業所なのかということから考えます。 この中で、特に「他の事業所との差別化を図れるポイント」が「強み」となります。 また、コンセプトや強みは、営業に行く人が自事業所を説明する際に、その魅力が伝わるように説明できるようにしましょう。 強みの例として、「喀痰吸引等の対応ができること」、「経験豊富なヘルパーが多数在籍していること」、「車いす対応車両を複数台所有し、車いすの利用者様の通院等に対応できること」などが挙げられます。
営業戦略とは、中長期における営業活動全体の方針や目標を指します。それに対して、営業戦術は、営業目標を達成するために行う具体的な施策・取り組みを指します。 例えば、営業戦略では「開業から1年後までに月の売上を〇〇万円にする」や「開業2年目以降は月の売上の平均を〇〇万円にする」などの目標を設定します。そして目標を達成するための中間目標として、「月の訪問件数を〇〇件」、「月の実利用者数を〇〇人」という中間指標も設定します。そして、営業戦術として目標・中間指標を達成するために、「今月〇〇人の新規利用者を獲得する」といった短期目標を設定し、「近隣の居宅介護支援事業所に〇回訪問する」といった具体的な施策・取り組みを決め、実施します。
訪問介護事業所には、以下のような営業先がありますので、地域の中での事業所名・団体名、担当者、連絡先などをリストにして管理しましょう。
また、開業時には接点が少ないため直接的な営業先にはなりませんが、地域住民、特に高齢者世帯への広告も行うのが良いでしょう。広告の方法には、新聞折り込みチラシ、地域情報誌・掲示板への広告などが方法として挙げられます。
訪問介護事業所の営業では、自事業所のコンセプト、サービス内容、料金、営業時間、営業曜日、スタッフなどがわかるパンフレット等を持っていきましょう。 もし説明する時間を頂けるときは、パンフレットに沿ってわかりやすく事業所の特徴を伝える必要があります。 また、パンフレット以外にも、「〇〇曜日には空きがあるの?」といった質問を受けた時にすぐに返答できるように、現在の利用・申込状況がわかる資料も持っていくと良いでしょう。 注意しなくてはいけない点として、『手土産』のようなものは持って行かないように気をつけましょう。訪問介護の運営基準にも、居宅介護支援事業所の運営基準にも、『利益供与(収受)の禁止』が定められていますので、誤解を招くような行為は避けるのが良いでしょう。
本格的な営業は、指定通知書が届き、『開設予定日が確定した後から開始する』のが良いでしょう。ですから「開設予定日の1週間前くらい」からが多いでしょう。 指定通知書は、「指定年月日の前月末日まで」に届くことになっていますが、申請の受付状況や指定権者(都道府県・市)の体制によって到着スケジュールが若干異なりますので注意しましょう。
訪問介護の開業準備では、事業計画の作成、法人設立、指定申請書類の作成、従業員の採用、利用者獲得のための営業、加算算定のための準備など、やらなくてはいけないことがとても多いです。また、開業に向けた準備を進める中でわからないこと・迷ってしまうこともでてくるでしょう。
このように開業への不安や疑問がある方は、ぜひ『カイポケの開業支援サービス』のような開業をサポートするサービスを活用しましょう。
訪問介護を開業する際の営業について詳しく説明してきましたがいかがでしたか? 訪問介護の営業では、コンセプトや強みを明確にして、サービスの質が担保されていることをアピールしましょう。そして忘れずに、連絡・問い合わせ先を記載したパンフレットやチラシ等を渡しましょう。 ここでご紹介した内容が、皆様のコンセプト設計や営業戦略・戦術、具体的な施策の参考になれば幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。