「サービス利用票(第6表)」は、毎月の居宅介護サービスの計画と実績を記入して管理を行うものになります。利用者にとっては自分が利用する一月分の介護サービス内容を把握できる書類となります。
「サービス利用票別表(第7表)」は、「サービス利用票(第6表)」に記載した一月分のサービス提供内容を元に、支給限度額の管理の対象となるサービスを全て転記し、サービスの利用金額・利用者負担額を計算するものになります。
居宅サービス計画書は第1表~第7表までの7枚で構成され、第4表・第5表を除いた5枚がケアプランとして扱われ、利用者・家族、各サービス事業者へ交付されます。なお、居宅サービス計画書の様式は以下のようになっています。
・第1表「居宅サービス計画書(1)」
・第2表「居宅サービス計画書(2)」
・第3表「週間サービス計画表」
・第4表「サービス担当者会議の要点」
・第5表「居宅介護支援経過」
・第6表「サービス利用票(兼居宅サービス計画)」
・第7表「サービス利用票別表」
各居宅サービス計画書の書き方の確認・ダウンロードできる様式が必要な方は、それぞれの記事詳細をご確認ください。
サービス利用票(第6表)は、サービス利用票別表(第7表)と合わせ、毎月のサービス提供開始前に作成し、利用者の同意を得た後に、1部は利用者に交付し、もう1部は事業所控えとして保管します。
サービス利用票(第6表)の記載内容は以下になります。
介護保険被保険者証から転記する内容は以下になります。
・保険者番号
・保険者名
・被保険者番号
・被保険者氏名
・被保険者の生年月日、性別、要介護状態区分等
・区分支給限度基準額
・限度額適用期間
1.提供時間帯
各サービスの提供時間について24時間制で記載します。サービス提供時間帯が決まっているもの(福祉用具貸与及び短期入所サービスは除く)サービス提供時間帯の早い順から記載していきます。
2.サービス内容
利用するサービス内容と各種加算について記載します。サービス内容と各種加算に関しては行を分けて記載します。
3.事業所名
サービスを提供する事業所名を記載します。
4.月間サービス計画および実績の記録
日付・曜日に合わせ、サービス提供の予定と実績を記載します。該当するサービスの提供回数は通常「1」を記載します。※福祉用具貸与を除く
サービス利用票別表(第7表)の記載内容は以下になります。項目が多いため、記載漏れが起きないように注意しましょう。
1.事業所名
「サービス利用票」の「サービス事業者/事業所名」を記載します。
2.事業所番号
サービス事業所の事業所番号を記載します。
3.サービス内容/種類
「サービス利用票」の「サービス内容」を記載します。
4.サービスコード
「サービス内容/種類」に該当するサービスコードを『介護給付費単位数サービスコード表』で確認、記載します。
5.単位数
「サービスコード」に対応する1回当たりの単位数を記載します。
6.「割引適用後率(%)」
料金割引を行っている場合には割引後の率を記載します。
7.「割引適用後単位数」
料金割引を行っている場合には割引後の単位数(小数点以下四捨五入)を記載します。
8.「回数」
「サービス利用票」の「予定」欄を参照し、1月間分のサービス利用合計回数を記載します。
9.「サービス単位/金額」
「単位数」(もしくは割引後単位数)に「回数」を乗じた数値を記載します。福祉用具貸与の場合は、実際の費用額を単位数当たり単価で除した結果(小数点以下四捨五入)を記載します。
10.「種類支給限度基準を超える単位数」
市町村が種類支給限度基準を定めている場合には、「種類支給限度基準を超える単位数」の合計に等しくなるよう、単位数を種類別に振り分けます。
11.「種類支給限度基準内単位数」
市町村が種類支給限度基準を定めている場合には、「サービス単位/金額」から「種類支給限度基準を超える単位数」を差し引いた単位数を記載します。
12. 「区分支給限度基準額(単位)」
「被保険者証」から、区分支給限度基準額を記載します。
13.「区分支給限度基準を超える単位数」
種類支給限度基準が設定されていない場合…「区分支給限度基準額(単位)」から「サービス単位/金額」欄の合計欄の単位数を越える単位数を記載します。
種類支給限度基準が設定されている場合…「区分支給限度基準額(単位)」から「種類支
給限度基準内単位数」欄の合計欄を越える単位数を記載します。
14.「区分支給限度基準内単位数」
種類支給限度基準が設定されていない場合…「サービス単位/金額」から、「区分支給限度基準を超える単位数」で割り振られた単位を差し引いた単位数を記載します。
種類支給限度基準が設定されている場合…「種類支給限度基準内単位」から、「区
分支給限度基準を超える単位数」で割り振られた単位数を差し引いた単位数を記載します。
15.「単位数単価」
各事業所の所在地におけるサービス種類に対応する単位数当たりの単価を記載します。
16.「費用総額(保険対象分)」
「区分支給限度基準内単位数」に「単位数単価」を乗じて算出した額(円未満切り捨て)を記載します。
17.「給付率(%)」
介護給付費の基準額のうち保険給付を行う率を記載します。利用者負担の減額対象者、保険給付額の減額対象者は、被保険者証、減額証等を参考にして記載します。
18.「保険給付額」
「費用総額(保険対象分)」に「給付率」を乗じて算出した額(円未満切り捨て)を記載します。
19.「利用者負担(保険対象分)」
「費用総額(保険対象分)」から「保険給付額」を差し引いて算出した額を記載します。
20.「利用者負担(全額負担分)」
「区分支給限度基準を超える単位数」に「単位数単価」を乗じて算出した額(円未満切り捨て)を記載します。
1.「種類支給限度基準額(単位)」
市町村が種類支給限度基準を定めている場合には、被保険者証を参照して支給限度額を記載します。
2.「合計単位数」
市町村が種類支給限度基準を定めている場合には、単位数を合計し記載します。
3.「種類支給限度基準を超える単位数」
「種類支給限度基準額(単位)」及び「合計単位数」の記載を行った場合、種類別に支給限度基準を超える単位数を記載します。
1.「前月までの利用日数」
サービス利用票の前月までの短期入所者利用日数の合計を記載します。
2.「当月の計画利用日数」
当月中に計画に位置付けた短期入所サービスの利用日数のうち,限度額内の単位数に相当する日数を記載します。
3.「累計利用日数」
「前月までの利用日数」と「当月の計画利用日数」の累計日数を記載します。
サービス利用票(第6表)・別表(第7表)の記入にあたっての注意点を以下にご紹介します。
サービス利用票・別表の内容は、すみやかに提出するように心がけましょう。利用予定に関しては毎月の末日まで、前月の利用実績に関しては翌月10日までに提出する必要があります。利用実績の報告が遅れると、サービス提供事業所への支払いが遅れることもあるため注意が必要です。
一例として、このようなケースがあります。
<通所介護事業所が「個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱ」の基準を満たしている場合>
事業所からはⅠ・Ⅱ両加算の請求がされていますが、利用者もしくはケアマネジャーが作成したサービス利用票別表には加算Ⅰしか記載されていないと、通所介護事業所への介護給付費の支払いが滞ることもあるため、加算の取得の詳細はしっかりと確認しましょう。