自宅等で生活を送る高齢者の増加から独立して居宅介護支援事業所の開業・起業を考えている方は多いのではないでしょうか。
居宅介護支援事業所は1人でも開業することができますが、開業後の安定した経営を目指すためにも事業の見通しを立てる必要があり、『事業計画書』を作成することをおススメします。
この記事では、居宅介護支援事業所の事業計画書について目的や記載すべき項目・内容等をご紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
事業計画書を作成する目的として、『事業の見通しを立てるため』と『金融機関から融資を受けるため』が挙げられます。 それでは、それぞれの目的について見ていきましょう。
事業計画書を作成する目的のひとつとして、経営者が『事業の見通しを立てるため』が挙げられます。 事業計画書には、事業のコンセプト、サービスの内容、ターゲットなど事業の全体像と合わせて、「どれくらいの収入を見込んでいるのか?」、「どれくらいの経費が経常的に発生するのか?」、「初期投資はどれくらいの金額を予定しているのか?」、「融資によってどれくらいの金額を資金調達して、月々どれくらいの金額を返済するのか?」などの複数年の収支や資金調達の内容まで記載します。 開業前に、これらの項目について具体的な数字・金額を計算することにより、皆様が考えている「コンセプト」や「提供したいサービス」を実施し、事業として経営が成り立つのかを確認することができます。
居宅介護支援事業所は、スモールスタートすることができる事業なので、融資を受けなくとも開業できるケースは多いですが、賃貸物件の契約に係る費用や車輛の購入費用がかかる場合、融資を検討することが多いようです。 金融機関から融資を受ける場合は、事業の概要、サービスの内容、市場環境、経営者の経歴や起業の動機、他の借入の状況、初期投資の内訳、収支計算などについて説明する必要があり、その時の資料として事業計画書を作成することになります。 収支計画書には、「1ヵ月あたりの担当件数」、「利用者1件あたりの売上金額」、「従業員を雇用する場合は職種・人数、人件費の内訳」、「その他の主な経費の内訳と金額(家賃、交通費、車輛費、保険料など)」など、収支を計算するために必要な情報を記載することになります。
金融機関から融資を受ける際に提出する事業計画書は、フォーマットが指定されますが、それ以外の目的がある場合は、目的に合わせてカスタマイズして事業計画書を作成することになります。 それでは、これまでご紹介してきた3つの目的を網羅するために、事業計画書と収支計画書に必要な項目について見ていきましょう。
事業計画書・収支計画書は、このような項目について『整合性をもって』、かつ『説明を受ける相手が理解できるように』、作成しましょう。 また、収支計画書は『事業の継続した安定性(返済ができること)を示す』ために、年度ごとに3期分ほどを作成しておくことをおススメします。
居宅介護支援の開業準備では、事業計画の作成、法人設立、指定申請書類の作成、従業員の採用、利用者獲得のための営業、加算算定のための準備など、やらなくてはいけないことがとても多いです。また、開業に向けた準備を進める中でわからないこと・迷ってしまうこともでてくるでしょう。
このように開業への不安や疑問がある方は、ぜひ『カイポケの開業支援サービス』のような開業をサポートするサービスを活用しましょう。
今回は、居宅介護支援事業所の事業計画書について説明してきました。 独立して居宅介護支援事業所を開業・起業するにあたって、経営者である皆様自身が、事業の見通しを確認し、関係者・関係機関へ説明するために『事業計画書』を作成することはとても重要です。 ここでご紹介した内容が、居宅介護支援事業所の開業、そしてその後の事業所運営のお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。