この動画は、「自然災害発生時におけるBCPの作成」シリーズの自然災害BCPの研修・訓練編です。 視聴に必要な時間は、標準速度で12分57秒です。 資料も無料でダウンロードいただけます。
<解説>株式会社ケアモンスター代表取締役:田中大悟さん
このシリーズは、順番にご視聴いただくことで自然災害が発生したときのためのBCPを策定した後、PDCAサイクルを確実に回していくための理解を深めていけるように作成しています。
このページでは、事業継続計画におけるマネジメントサイクル(概要説明編の動画で説明)の概念に沿い、「自然災害BCPの研修・訓練)」についてお話します。
この動画で解説する内容は以下の通りです。
1.研修・訓練の実施 ⑴研修・訓練に関するルールの理解 ⑵研修の実施 ⑶訓練(シミュレーション)の実施 2.研修・訓練の振り返り ⑴研修の振り返り ⑵訓練(シミュレーション)の振り返り 3.研修・訓練の振り返り報告
BCP は、作成するだけでは実効性があるとは言えません。
危機発生時においても迅速に行動が出来るよう、関係者に周知し、平時から研修、訓練を行う必要があります。
また、最新の知見等を踏まえ、定期的に見直すことも重要です。
まず、研修・訓練の実施に関するルールについて改めて説明します。
BCPにおける、研修や訓練実施の根拠としてのルールは、各サービスの「基準省令」において、「従業員に対し、業務継続計画について周知するとともに
必要な研修及び訓練を定期的に実施しなければならない」とされています。
また「解釈通知」では、ここにある「定期的」とは、年1回以上(施設サービスは年2回以上)であること、そして、「研修の実施内容についても記録しなければならない」とあります。
なお、居宅介護支援事業所における、業務継続計画の策定、研修及び訓練の実施については、「他のサービス事業者との連携等により行うことも差し支えない」とされています。
次に研修の実施については、厚生労働省のホームページにある研修動画を紹介します。
厚生労働省のHPには、介護施設・事業所における業務継続計画の作成を支援するために、
研修動画が掲載されていますので、BCPの概要理解の為の研修資料として利用されるとよいでしょう。
また、解釈通知には、年に1回以上の研修やシミュレーションを実施するよう記載がありますが、事業所として「どのような姿でありたいか」を考えるならば、
などがイメージできるでしょう。
その為、「あるべき姿」に向けた研修の設計が重要になってくるのではないでしょうか。
動画ではこのように、次に、自社で取り決めたBCPの内容を組織に浸透させるための研修についても説明しています。
次に、自然災害発生時の訓練としては机上訓練と実際に体を動かして実施する訓練が考えられます。机上訓練のシナリオのサンプルを用い、職員に気付きを促す訓練のポイントや作成したBCPに無理がないか実証する為の訓練企画、その実施手順を説明します。
ここまででも説明してきましたが、計画したことを実際に実行してみると食い違いがあることも少なくありません。
そこで、まずBCP内容を周知するための研修実施後、参加職員から問題点や改善点などの
意見を聴収する為の仕組みについて説明します。
また、訓練(シミュレーション)実施後の問題点や改善点などの意見の聴収の仕組みについても説明します。
さらに研修や訓練の実施後に意見の聴収を行った後はその内容をBCP委員会に報告し、
計画書をバージョンアップさせていきましょう!
BCPを実効性あるものにするには、作成して完了ではありません。
常に研修や訓練を行い、BCPの内容をバージョンアップさせていく必要があります。
今回は、【自然災害BCPの作成:研修・訓練編】として、
についてお話しました。
今回のシリーズを視聴して、引き続きBCPの作成にチャレンジしていきたいとみなさまに思っていただけたとすれば、大変うれしく思います。
株式会社ケアモンスター 代表取締役。社会福祉士・介護支援専門員。1975年生まれ石川県出身。 整形外科(老人保健施設)や脳神経外科等に勤務し、医療ソーシャルワーカーや介護支援専門員として、組織や地域のマネジメント業務に携わりながら、医療経営を学ぶ。 その後、医療法人の理事、MS法人の取締役として、クリニックを中心とした介護事業の立ち上げや運営を行う。 2014年に、コンサル事業・セミナー事業を主に起業。現在は、今の福祉事業の概念を壊しながら、「新しい価値」と「新しい仕組み」を創造する!ということをテーマに活動中。