研修17_2021年度介護報酬改定1_サービス共通で取り組みが必要な報酬改定への対応

2021.06.30
2022.08.18
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目次
    はじめに:2021年度介護報酬改定の全体像
      サービス共通の報酬改定で取り組みが必要な内容
      おわりに:サービス毎の報酬改定で取り組みが必要な内容

        はじめに:2021年度介護報酬改定の全体像

        まず2021年4月介護報酬改定の全体改定率から確認します。今回の全体改定率はプラス 0.7%、うちコロナ対策のプラス 0.05%は2021年9月までの次元的措置であるため、実質0.65%のプラス改定といえます。

        次回2024年の医療・介護同時改定ではさらなる大改革が行われることが予想されており、2021年の介護報酬改定は次期の大改定に向けたエッセンスが多数ちりばめられています。

        今回の改定を一言でまとめると、求められるのはパラダイムシフト。今までの考え方や価値観などの革命的・劇的変化への対応が必要になってきます。

        次に、報酬改定の全体像をおさらいします。以下の5つの柱に基づいて報酬改定がすすめられています。

        (1)感染症や災害への対応力強化
        (2)地域包括ケアシステムの推進
        (3)自立支援・重度化防止の取組の推進
        (4)介護人材の確保・介護現場の革新
        (5)制度の安定性・持続可能性の確保

        これら5つの柱は2024年にむけて継続的に審議されることが予測されているため、それぞれの改定内容がこの5つの項目のどこに紐づいているか改めて整理しながら考えていきましょう。

        サービス共通の報酬改定で取り組みが必要な内容

        ここからは、居宅介護支援・訪問介護・訪問看護・通所介護、4つのサービス共通で、今回の報酬改定により取り組みが必要になってくる内容について見ていきたいと思います。

        すべてのサービス共通で取り組みが必要な内容は、12項目あります。業界の時流や方向性を意識しながら読み解き把握していきましょう。

        感染症や災害への対応力強化

        感染症対策の強化(省令改正)

        まず、感染症対策の強化については、以下4つの取り組みが義務づけられました。

         (1)委員会の開催
         (2)指針の整備
         (3)研修の実施
         (4)訓練の実施等

        これらには3年間の経過措置期間が設けられていますが、3年間のうちに1〜4の取り組みを徹底しなければなりません。

        4番目にあげられている訓練の実施等については、「何をすればよいのか?」と思う方も多いかもしれません。厚生労働省老健局から「新型コロナウイルス感染症 感染者発生シミュレーション ~机上訓練シナリオ~ 」 が出されているので、活用するとよいかと思います。

        シミュレーションは実際に行うことで気づくことも多く、様々な場面を想定して議論や訓練を行うことが重要かと思われます。

        業務継続に向けた取組みの強化(省令改正)

        次に、業務継続に向けた取組の強化については、以下3つの実施が義務づけられました。

        (1)業務継続に向けた計画等の策定
        (2)研修の実施
        (3)訓練(シミュレーション)の実施

        こちらも3年間の経過措置期間が設けられていますが、3年間のうちに1〜3の取り組みを徹底しなければなりません。

        感染症対策の強化や業務継続に向けた取組の強化に対しては、厚生労働省老健局より、「介護施設・事業所における新型コロナウイルス感染症発生時の業務継続ガイドライン」 「介護施設・事業所における自然災害発生時の業務継続ガイドライン」が出されておりますので、ぜひ一読されることをおすすめします。

        自立支援・重度化防止の取組みの推進

        LIFE情報の収集・活用とPDCAサイクルの推進

        LIFE情報の収集・活用とPDCAサイクルの推進については、介護サービスの質の評価と科学的介護の取り組みを推進していくことが求められています。

        介護サービスの質の向上を図る観点から、施設系サービス、通所系サービス、居住系サービス、多機能系サービスについては、科学的介護推進体制加算が創設されました。

        ここでは以下のことが求められています。

         (1)ADLを含む総論や、栄養、口腔・嚥下、認知症についての情報収集
         (2)事業所の全利用者にかかるデータを横断的にLIFEへ提出
         (3)フィードバックを基に事業所の特性やケアのあり方などを検証
         (4)利用者のケアプランや計画への反映

        事業所単位でのPDCAサイクルの推進・ケアの質の向上の取り組みについては、居宅介護支援を除く全てのサービスで求められています。

        居宅介護支援については、各利用者のデータ及びフィードバック情報のケアマネジメントへの活用が推奨されています。

        サービス事業所が算定している「加算項目」の把握を

        今回、加算項目や算定要件に多数の変更があります。

        ケアマネジャーにおいては、地域のどのサービス事業所が、どのような加算を算定しているのか、把握・可視化しておくことが、ケアプランの質の向上においてとても重要になります。

        サービス事業者においては、競合他社がどのような加算を算定しているのかを把握・可視化しておくことで他事業所との差別化につながります。

        ぜひ、地域のサービス事業所の加算算定の状況を可視化していただければと思います。

        介護人材の確保・介護現場の革新

        人員配置基準における両立支援(通知改正)

        次に、人員配置基準における両立支援について見ていきます。変更点は3つです。

        まず一点目、「常勤」の取り扱いについてです。介護の短時間勤務制度を利用する場合において、 週30時間以上の勤務で「常勤」として扱うことを認めるという変更がなされました。仕事と育児や介護との両立が可能となる環境整備を進め、職員の離職防止・定着促進を図るためです。

        次に二点目、「常勤換算」の取り扱いについてです。職員が育児・介護休業法による短時間勤務制度等を利用する場合に、週30時間以上の勤務で常勤換算での計算上も「常勤」と扱うことが認められました。

        最後に三点目。「常勤」での配置が求められる職員が、産前産後休業や育児・介護休業等を取得した場合についても、同等の資質を有する複数の非常勤職員を常勤換算することで、人員配置基準を満たすことを認めるという変更がなされました。

        サービス提供体制強化加算などの加算取得の際も、これらの要件は認められているので把握しておきましょう。

        ハラスメント対策の強化(省令改正)

        ハラスメント対策の強化については、セクハラとパワハラの定義をしっかり理解しておくことが重要です。

        職場におけるセクシャルハラスメントの定義 

        職場において行われる性的な言動に対する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受けるもの又は当該性的な言動により労働者の就業環境が害されるもの。

        職場におけるパワーハラスメントの定義 

        職場において行われるⅰ優越的な関係を背景とした言動であって、ⅱ業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、ⅲ労働者の就業環境が害されるものであり、ⅰからⅲまでの要素を全て満たすもの。

        こちらの内容についても、内部研修などでしっかり周知していく必要があります。

        会議や多職種連携におけるICTの活用(省令・告示・通知改正)

        利用者などが参加せず、医療・介護の関係者のみで実施する会議の場合は、 「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱のためのガイダンス」 「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」 に準ずることで、テレビ電話等を活用しての実施が認められます。

        また、利用者などが参加して実施する会議についても、上記に加えて利用者の同意を得ることができれば、テレビ電話等を活用しての実施が認められます。ガイダンスやガイドラインをしっかり把握したうえで、業務効率化や介護現場の革新を推進していきましょう。

        利用者への説明・同意などの見直し(省令・通知改正)

        利用者の利便性向上や介護サービス事業者の業務負担軽減の観点から、ケアプランや重要事項説明書などにおける利用者などへの説明・同意について見直しが行われます。

        書面で説明・同意等を行うものについては、電磁的記録による対応が認められました。

        また、利用者等の署名・押印については、求めないことが可能であることが示されました。その場合は、重要事項説明書などにおいて、代替手段を明示しておかなければなりません。

        員数の記載や変更届出の明確化(通知改正)

        運営規定や重要事項説明書に記載する従業員の「員数」については、「○○人以上」と記載することが可能となりました。

        また、運営規程における「従業者の職種、員数及び職務の内容」について、今まではその都度提出が求められてきましたが、変更の届出は、年1回で足りることになりました。

        記録の保存などの見直し(省令改正)

        諸記録の保存・交付等について、適切な個人情報の取り扱いを求めた上で、電磁的な対応が原則認められることになりました。

        このことから、IT環境の整備やICT化の推進がますます求められてきますので、補助金などの情報を把握し、うまく活用することも事業運営上の重要なポイントとなってきます。

        運営規程等の掲示の見直し(省令改正)

        業務負担軽減や利用者の利便性の向上を図る観点から、運営規程などの重要事項について、

        事業所の掲示だけでなく、閲覧可能な形でファイルなどで備え置く事が可能となりました。

        その他

        高齢者虐待防止の推進 (省令改正)

        利用者の人権の擁護、虐待の防止等の観点から、以下の4つが省令で義務付けられました。

        (1)虐待の発生又はその再発を防止するための委員会の開催
        (2)指針の整備
        (3)研修の実施
        (4)担当者の決定

        この高齢者虐待防止の推進については、3年の経過措置期間が設けられています。しかし、出来る限り早期に対応できている姿が好ましい姿と考えられます。

        地域区分の見直し

        地域区分の見直しについては、各地域で区分の変更がされています。地域の実情について一度再確認しておくと良いでしょう。

        おわりに:サービス毎の報酬改定で取り組みが必要な内容

        下記のサービス毎に介護報酬改定で取り組みが必要な内容についての研修動画をご用意しています。必要に応じてご視聴ください。

        研修18_2021年度介護報酬改定2_居宅介護支援の報酬改定で取組みが必要な内容

        研修19_2021年度介護報酬改定3_通所介護の報酬改定で取組みが必要な内容①

        研修20_2021年度介護報酬改定3_通所介護の報酬改定で取組みが必要な内容②

        研修21_2021年度介護報酬改定4_訪問介護の報酬改定で取組みが必要な内容

        研修22_2021年度介護報酬改定5_訪問看護の報酬改定で取組みが必要な内容

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